いじめを受けていた堺市の女子中学生が自殺した問題で、遺族は27日、いじめと自殺の因果関係を示す新たな証拠が見つかったなどとして再調査を求める要望書を市に提出しました。
【代理人弁護士】「お納めのほどよろしくお願いいたします」
27日、堺市に要望書を提出した女性。 求めたのは女性の娘が受けた「いじめ」に関する再調査でした。
■いじめと不登校の因果関係は認めるも、自殺との関係認めず
7年前、当時中学1年生の女子生徒が部活動で「死ね」「うざい」と言われるなどのいじめを受けて不登校になり、およそ1年後、自ら命を絶ちました。
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堺市が設置した第三者委員会が調査した結果、いじめと不登校の因果関係については認定。
しかし、いじめと自殺との因果関係については「時間的乖離がある」と指摘。
さらに、「不登校に陥ってから自殺するまでの間、いじめに因われ続けていたとは認定できない」などとして因果関係を認めませんでした。
■再調査は却下 3年後、新たな証拠見つかる
2022年6月、母親は、調査が不十分として再調査を求める要望書を提出しましたが、市は「調査は十分に行われた」として応じませんでした。
そして27日…。
母親は「自殺との因果関係を示す新たな証拠が見つかった」として、改めて再調査を求めました。
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■「もう全部終わらしたい。辛い」いじめによる苦しみのメッセージが見つかる…
母親が女子生徒の携帯電話を改めて調べたところ、亡くなるおよそ3週間前、いじめに関与していた女子中学生から「死ね」などのメッセージがSNS上で送られていたことが判明。
さらに、いじめによる精神的苦痛を記したメッセージも発見されました。
「もう全部終わらしたい。きらわれるのはしゃーないけど、辛い」
遺族はこれらをいじめが不登校になった後も続いていただけでなく、自殺の原因になったことを示す新たな証拠として、提出する予定です。
■「この文は娘の遺書。携帯を見てただただ泣きました…」
【自殺した女子生徒の母親】「(携帯の中を見て)ただただ泣きました。この文は遺書だなと」
要望書を受け取った堺市の担当者は、内容を確認し再調査をするかどうかの検討に入るということです。
女子生徒が亡くなってから6年。 堺市は遺族の要望にどのように応えるのでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」2025年11月27日放送)
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