橋下徹氏 維新・藤田共同代表を再び痛烈批判「負担伴う改革をやっていくときに国民はこういうリーダーが率いる政党の言うこと聞くか」“身内企業”へ機関紙・ビラ印刷発注・公金から支出報道と釈明会見受け 2025年11月06日
日本維新の会の藤田文武共同代表は4日、「秘書が代表の会社にビラや機関紙などを発注し、政党交付金などの公金から支払った」、「身内への公金還流」と報じられたことについて、記者会見で釈明しました。
藤田共同代表は、「法的にはどこから切り取っても適正であり、道義的問題もない」と説明しつつ、「公設秘書が代表を務める会社に発注したという構図そのものが、誤解や疑念を招くものであるという指摘・批判に対しては、真摯に受け止める」として、「今後は当該企業には発注しない」と述べました。
この問題について、“維新の創設者”である橋下徹さんが「関西テレビ・旬感LIVEとれたてっ!」で、報道や藤田共同代表の会見での対応を巡って「代表こそが組織の道しるべ」と題し、「国民に負担も伴うような改革をやっていくときに、こういうリーダーが率いる政党の言うことを聞きますか」と厳しく批判しました。
■橋下徹氏の厳しい批判
【橋下徹さん】「組織の雰囲気って、代表が全て表すんですよ。僕が維新の時の、維新のイメージって、とにかく口が悪い、行儀が悪い。そういうイメージは多分にあったと思います。
それから『無茶苦茶なことやるわ』とか、『乱暴だ』とか色々あったと思いますが、ただ、お金の使い方に関してだけは、『きっちりやってるな』っていうのは多分、多くの人は感じてくれてたのかなと思います。ものすごく厳しくやっていたから」
橋下さんは「藤田共同代表が今回ずっと『適法だ、適法だ、適法だ』と言っていて、この『適法』の意味は『今禁止するルールがない』ということだ」と指摘しました。
【橋下徹さん】「だから僕ら弁護士に相談してこられたら、確かにこれ『禁止するルールないから違法じゃないですよね』って答えますよ。 でも政治家はルールがなくても、『これはいいのか悪いのか』ということを考えて、ルールを作るのが政治家なんですよね」
■藤田共同代表は「吉村代表より先にルール変えるべきだった」「負担伴う改革やるのにこういうリーダーの政党の言うこと聞くか」
【橋下徹さん】「吉村さん(維新・代表)はどうしたかというと、『これはまずい』ということで、ルールを変えました。藤田さんのやったような取引は、今後は禁止ってやったんです。
そしたら藤田さんは、つい昨日まで、おとといまで『適法だ、適法だ、適法だ』と言ったのに、もう今日から禁止になってるんですよ。
それなら藤田さんは、組織のトップとして『適法だ、適法だ、適法だ』って胸を張るんじゃなくて。
『確かにこれは疑いを持たれますよね』と、吉村さんがルールを変える前に、代表なんだから(藤田氏が自分で)『こういうふうにルール変えます』『もう“身内企業”に発注するのやめます』と言えば、『そういう組織なのかな』とイメージが有権者に伝わってくると思うんだけど。
あとは有権者の判断。維新がどういう政治グループなのかというのを、藤田さんのこの会見で、後は(有権者が)感じ取るだけですから。
維新はこれから政権与党に入って、どんどん国民に対して、ある意味負担も伴うような改革をやっていくときに、こういうリーダーが率いる政党の言うことを聞きますか」
■「維新は国民に負担伴う改革を進めるのに」
橋下さんは藤田共同代表の会見での態度を厳しく批判し続けました。
特に問題視したのは、藤田共同代表が自身の秘書が代表を務める企業への発注金額や利益について明らかにしなかったことです。
【橋下徹さん】「“身内企業”がいくら利益を得ていたのかということを一切言わずに、『適正な金額だ』と。 印刷業者の方が一般的な金額で外注引き受けてるんだったら、藤田さんが『今こういう問題になってるんで、印刷業者の方に申し訳ないけども、金額“粗々”で言わさせてもらいますよ』と同意をとれば(良かった)」
■「“身内企業”ばかりにお金を流すな」橋下氏指摘
さらに橋下さんは「藤田さんの会見は全部僕に対して言っている。僕はずっと『利益を言え』と言ってたから」と主張し、次のように指摘しました。
【橋下徹さん】「『利益なんていうのは、この“身内”の会社が粗利を取った後に、人件費やらなんやら色々引くから、粗利なのか利益なのかそんなのははっきりしない』みたいなことや、『利益、利益』言うなとか、あと『なめてますよね』と言った発言あったでしょ。
僕は、『秘書がデザインとかやればいいじゃないか』と言ったんですよ。そしたら『デザイン業なめてますよね』っていう、僕に言ったと思うんだけど。
何で“身内企業”のところばっかりお金を流すのか、世の中にいっぱいデザイン業者あるんだから、僕は『世の中にいっぱいあるデザイン業者の方に直接出せばいい』と言っているんだけど。
なんか彼は『秘書が簡単にできるなんてのは、デザインをなめている』と言うんだけど、秘書だけじゃなくて、いろんなデザイン会社に外注で出していけばいいのに。
正当な利益だったとしても、年間で200万から300万ぐらいの受注金額なんですが、世の中その金額の仕事を取るのも大変なんですよ。だからそれだったら身内企業じゃなくて、外に出す」
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年11月5日放送)