【傍聴まとめ】「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」山上被告初公判 自宅近くで安倍氏が演説をすることは「偶然を超えたもの」 2025年10月29日
【山上被告】「すべて事実です。私がしたことに間違いありません」
社会に衝撃を与えた安倍晋三元総理銃撃事件。
2022年7月8日奈良市大和西大寺駅前。
参議院選挙の応援演説を行っていた安倍元総理。背後にいたのが、山上徹也被告(45)でした。
手製の銃の銃弾が左肩を貫通などし、安倍元総理は命を落としました。
■厳戒態勢の奈良地裁
事件から3年3か月がたったきょう=28日、ついに奈良地裁で開かれた初公判。
【記者リポート】「傍聴券の抽選受付を求める人で長蛇の列ができています」
奈良地裁近くの奈良公園では、開廷のおよそ6時間前から、傍聴券を求め、多くの人が集まりました。
一般傍聴席32席に対し、抽選に並んだのは727人で、倍率は、およ22.7倍。
【当選した傍聴者】「一番肝心なのはご本人の表情が直に見れる。本人の姿とか振る舞いに興味ある」
【記者リポート】「初公判の1時間半ほど前ですがすでに地裁前には多くの報道陣や警察関係者一般の傍聴人らがあつまり物々しい空気に包まれています」
さらにー
【記者リポート】「正面の入り口には複数の警察官が配置されています。さらに東側にも配置されるなどかなり厳重な警戒が続いています」
普段は行っていない手荷物検査や、庁舎の入り口を1か所に絞るなどの対応もとられました。
■旧統一教会「宗教被害」が争点のひとつ
戦後初めての元総理が殺害された事件。山上被告は安倍元総理をなぜ狙ったのか?
捜査関係者などによると、山上被告の母親は夫の死をきっかけに旧統一教会に入会。
母親は夫の死亡保険金などを用い多額の献金を繰り返し、生活は困窮を極めたといいます。
今回の事件で明らかになった旧統一教会の問題。高額献金や霊感商法、さらには、政治との癒着が明らかになりました。
山上被告は、安倍元総理が教団の関連団体に送ったビデオメッセージを見て、教団とつながりがあると思い事件を決意するきっかけとなったとみられます。
多くの社会問題を浮き彫りにしたこの事件。
事件後、初めてとなる山上被告の肉声に注目が集まった。
【裁判長】「名前は?」 【被告】「山上徹也です」
午後2時、開廷。
黒の上着にグレーのズボン、伸びた髪を後ろに結んだ姿で法廷に入った山上被告。
【裁判長】「名前は?」
【山上被告】「山上徹也です」
【裁判長】「住所は不定ですか?」
【山上被告】「はい」
【裁判長】「現在は無職ですか?」
【山上被告】「はい」
冒頭、裁判長の質問に小さな声でたんたんと答えた山上被告。
裁判長から起訴状の内容について確認されると…
【山上被告】「すべて事実です。私がしたことに間違いありません。法律上どうなるかは弁護人にまかせる」
罪状認否で起訴内容について認めた山上被告。
弁護人は補足の説明として、「殺人罪については争わない」としたものの、「銃刀法の発射罪については、山上被告の手製銃は拳銃などにあたらず、発射罪は成立しない」等とし刑は軽くなると述べました。
■「教団に打撃を与えるには幹部を襲撃するほかない」と決意
弁護側は、山上被告が犯行に及んだ理由について、母親が旧統一教会にあわせて1億円の献金を行い、家族が説得しても信仰をやめず「教団に打撃を与えるには幹部を襲撃するほかない」と決意。
しかし、襲撃のタイミングがなく、「有力政治家が教団に親和的な姿勢を見せているからだ」と思うようになり、自宅近くで安倍氏が演説をすることを「偶然を超えたもの」と感じるようになったためと述べました。
一方、検察側は「我が国の戦後史において前例を見ない極めて重大な結果・社会的反響をもらたした。不遇ともいえる生い立ちに関し、被害者は何ら関係なく旧統一教会に対する注目を集め、批判を高めるためだけに殺害を企てた。計画性、危険性の高さは目を見張るものがある」としました。
その上で「生い立ち自体は大きく量刑を軽くするものではない」と主張しました。
山上被告は時折うなずきながら終始、落ち着いた様子で裁判にのぞんでいました。
(関西テレビ「newsランナー」2025年10月28日放送)