橋下氏「高市さんは石破さんと同じように野党・公明党の言うことを聞かざるを得ない」指摘「ガソリン減税・“年収の壁”引き上げ」実現でカギ握る国民民主・玉木代表は「総理になる可能性」も 2025年10月10日
自民党の高市新総裁が実現に前向きな姿勢を見せている「ガソリン減税」や「“年収の壁”の引き上げ」。注目されるのが、この政策を掲げてきた国民民主党との連立・連携です。
一方、玉木代表を巡っては、これまで対立してきた立憲民主党から「首相指名選挙」で「玉木代表の名前を書いていい」という提案を受け、国民民主側は否定しているものの、野党が一致すれば「総理大臣になれる」状況となっています。
8日の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」では橋下徹さんが玉木代表について「野党がまとまれば総理大臣になれるかもしれず、自民党と話せば、掲げてきた『ガソリンの減税と“年収の壁”の引き上げ』を実現できる。立派だと思う」と評価。
その上で「高市さんは石破さんと同じように、野党の言うこと、公明党の言うことを聞きながらやらざるをえない」と指摘しました。
■橋下氏「“年収の壁”実現し年末調整で国民が実感」が「“高市政権”のまず第一目標」
【橋下徹さん】「まず今、高市さんの政策を評価して株が上がってます。その中の1つが『ガソリン税の暫定税率をなくす』、それから『“年収の壁”を178万円に引き上げる』。
これらは(国民民主党の)玉木さんがずっと言ってきたことです。
(高市総裁は)これを実現するために、ずっと“壁”になっていた、自民党の税制調査会の宮沢さんという会長を交代させます。退任させます。もうここまで決まっています。これで(2つの政策が)通りやすくなります。
特に『“年収の壁”の178万円への引き上げ』が、今後の臨時国会で秋に成立すると、今年の年末調整で減税になります。(年内に)間に合います。
年末調整で国民のみなさんに実感してもらうことが、“高市政権”のまず第一目標で、このために国民民主党の玉木さんを引き込む」
■“前回は自民が反故”も「“自民党・高市政権”は国民民主党の玉木さんしか頼れない」
【青木キャスター】「国民民主党・玉木氏側からは連立協議に向けて、どんな要求があるんですか?」
【橋下徹さん】「聞いているところでは、連立の話も一応出ているらしいんですが、玉木さんとしては慎重に、まずはこの2つ、『ガソリン税』の話と『178万円への“年収の壁”の引き上げ』を秋に成立させて、これが実行できたら、『次は連立』って」
この2つの政策については、去年の衆院選後に自民・公明の与党と国民民主党が合意をしていましたが、実現に至っていませんでした。
【橋下徹さん】「政治家同士の文書ってあんまり意味ないんですよ。法律家の文書と違うので、簡単に約束違反されます。僕も何回もやられました。
前回(の合意)は“与党過半数割れ”でしたが、維新ともいろいろな協議があったので、自民党は反故にしましたが、今は“自民党・高市政権”は国民民主党の玉木さんしか頼れないので」
■中山秀征さん「総理は玉木さんありうる?」
ここで番組に出演していた中山秀征さんからも質問が。
【中山秀征さん】「連立拡大で、自・公プラス国民民主ということもあり得るんですか?」
【橋下徹さん】「玉木さんは、それを見ています。財務大臣のポストなのか。ないしは、今言われているのが、立憲民主党が玉木さんの名前を首相として書いてもいいって(言っている)」
【中山秀征さん】「そうなってくると、総裁が高市さんで、総理は、玉木さんってことはあり得るってことですか?」
【橋下徹さん】「(臨時国会で実施される首相指名選挙で、玉木代表を総理代辞任するのは)立憲民主党と国民民主だけ(の合意)じゃダメで、維新(の賛同)と、あともう10議席ぐらい必要なんですよね」
■立憲・安住幹事長「首相指名」で「野田(代表)にこだわりません。玉木さんも有力」
実際に8日にも、立憲民主党と国民民主党の幹事長会談があり、立憲の安住幹事長は野党統一候補の擁立に向けた連携を呼びかけました。
「我が党も野田にはこだわりません。玉木さんも皆さんがまとまるのであれば我々としても有力候補と考えます」と話しています。
一方で国民民主の榛葉幹事長は「異なった主義主張の政党と打算で、数合わせで首相指名を一緒に行動を取るということは考えていません」と話しています。
■橋下氏「高市総裁は野党や公明党の言うことを聞きながらやらざるを得ない」
橋下さんは玉木代表について「立場を築き上げた」と評するとともに、「高市総裁は野党や公明党の言うことを聞きながらやらざるを得ない」と指摘しました。
【橋下徹さん】「国民民主党の玉木さんは、“スーパーカード”を2枚持っていますよね。
野党が固まった場合、総理になれるかもしれないカードと、もう1つは自民党と話をしながら、ずっと言い続けてきた『ガソリン税の暫定税率の廃止』と『(“年収の壁”)178万円への引き上げ』(を実現するカード)。
玉木さんはどっちかを実現できるんで、これはもう立派だと思いますよ。
立場を築き上げたわけです。 高市さんはやっぱり、石破さんと同じように、『自分の持論どうのこうの』じゃなくて、野党の言うこと、公明党の言うことを聞きながらやらざるをえないと思いますね」
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ」2025年10月8日放送)