百条委員を辞任した、兵庫県の増山誠議員と岸口実議員。
4日の百条委員会の調査結果について…
【岸口実 兵庫県議】「会派の総意として出された意見ということですから、今の立場で、そうだとか違うとか言えるものではない」
【増山誠 兵庫県議】「我々が議論してきたものが、盛り込まれているものも、盛り込まれていないものもあったのかな。事実認定で…うーん、合ってるのかな?ハテナってところがありますね」
増山議員は、5日の本会議の百条委員会の採決で反対討論を行い、報告書に対して意見の表明を検討しているということです。
■他会派の県議は維新から『取り下げて問題ない』と聞いた
【関西テレビ 神崎博報道デスク】「この問題の当初から、実は維新の県議2人が百条委員会の中でも斉藤知事『擁護』で一貫していたんです。最終的な結論に関しても、反対意見をつける予定だったのですが、黒幕文書や音声データの情報漏えい問題があって、2人の県議が百条委員会から外れてしまったので、結局、反対意見もつかないまま、この結論になったということです」
新しく維新の2人の県議が入ってくる中で、それまでの議論がなかなか踏襲されなかった。他の県議はどういうふうに受け止めているのでしょうか。
【関西テレビ神戸支局 鈴村菜央記者】「他会派の県議に聞いたんですが、今回百条委員会のメンバーを急遽、入れ替える形になっていて、非公開の協議の場でも維新から『取り下げて問題ないよ』という発言を聞いたとか、これまで維新の意見が、ほぼ増山議員の意見だったから、結果、維新も消極的になったのではないかという話もあります」
「維新の県議も『こういう状況だから強く言えないのもある』、『意見を削除しているわけじゃなくて、融合したんだよ』と、報告書自体には納得しているという声もありました。今回まとまらざるを得なかった中での調査報告になったのかと感じます」
■議会運営について「当面は現状維持になるのではないか」
これからの議会運営において、考えられるシナリオは3つあるということです。
・現状維持
・県議会が、▼辞職の申し入れもしくは辞職の勧告、または▼不信任決議案を出す
・斎藤知事が、自ら辞職を選択する 大きく分けると3つのパターンがあります。
可能性として一番高いのはどのパターンなのでしょうか。
【関西テレビ神戸支局 鈴村菜央記者】「県議会各会派に聞くと、第三者委員会というのが、百条委員会とは別で文書問題を調査していて、今月中にも出ると言われている結果報告を待って、動く形になるので、当面は慎重な姿勢かなと思います」
「その他に、県議会自体も不信任決議は去年も出しているので、一度出した上で斎藤知事が再選しているので、もう一度出すのはかなりハードルが高いという声もありました」
「斎藤知事に関しては、これまでも対応としては適切に行っていたという話もあるので、今回認定までいかなかった中で、自ら辞職を選ぶ可能性はかなり低いのではないかと感じています。そのため当面は現状維持になるのではないかとみています」
■「第三者委員会」の結論も出た上で議会がどう動くのかがポイント
斎藤知事は明日5日、定例会見があります。
【大阪大学大学院 安田洋祐教授】「告発が上がってきたタイミングで、公益通報とみなすかどうかは難しいという話があったかと思います。今後似たような問題が起きたときの対処につながるかと思うんですが、本人的には事実無根だと思っても、自らが直接、『事実無根だから、これは取り上げない』と判断せず、いったん調べる。だからこそ安心して告発できるような、ガバナンスの仕組みを構築していくのが、改善策としてはいいんじゃないかなと思います」
【関西テレビ 神崎博報道デスク】「百条委員会の結論は確かに結論重いのですが、各会派の政治的な思惑もあったりするので、逆に言うと第三者委員会は客観性を持って、外部の弁護士などが判断することになるので、第三者委員会の結論が出た上で、2つの結論を見て、議会がどう動くのか、もしくは斎藤知事がどう動くのかというのがポイントです」
(関西テレビ「newsランナー」2025年3月4日放送)