きょう2月14日はバレンタインデー。 お菓子業界にとってがっぽり儲けたい一大イベントですが、実は今、お菓子業界は笑っていられないおっかねー事態に…
過去に類を見ないほどのカカオ豆の高騰でチョコレート菓子が次々と値上げを発表!
さらに駄菓子界のエース・うまい棒も材料費の高騰で3年前、一本10円から12円に。 そして去年、12円からなんと15円に!
近年続く値上げの影響もあってかお菓子店の数は減少傾向にあり、30年間でおよそ10分の1ほどに!
やはりお菓子業界は空前の大ピンチ!?かと思いきや…
■「(年間)11億円」の売り上げで絶好調のとある駄菓子屋
【日本一のだがし売り場 秋山さん】「去年で(来店客が)一応100万人を突破した感じですね」
なんと、逆におっかねーほど絶好調だというとある駄菓子屋さんが!
そのお店が岡山県にあるその名も「日本一のだがし売り場」。店内には昭和世代には懐かしい定番の駄菓子をはじめココアシガレットではなく、舞妓さんと電子タバコを掛け合わせた「マイコス」という駄菓子も。
その数、およそ3500種類!1つ数十円という薄利多売の駄菓子ですが、その売り上げは?
【日本一のだがし売り場 秋山さん】「(年間)11億ですね」
なんと驚異の11億円。
■子どものリクエストに応え品数増える
しかし、13年前のオープン当初はお客さんが全く来ず、ひどいときには1日で2、3人。売り上げが2000円だったことも。
そんな窮地を救ったのはお店に来た子供たちのある一言でした。
【日本一のだがし売り場 秋山さん】「子どもが僕に挑戦状をつきつけてきて、『うまい棒の種類が少ない』とか、『スーパーなら5種類あるのに店長のとこは2種類か』と。『2週間後に来い』と(言って)16種類(のうまい棒を)バッと広げて。『店長やるじゃねえか』と(子どもに言われた)。『次は何や?』と調子乗ってやってたんです」
子どもたちのリクエストに応え続けた結果、当初100種類程度だった駄菓子がおよそ10年間で3500種類に!
その後、豊富なラインナップがうわさを呼び、1日2000円だった売上が年間11億円へと成長していったそうです。
■駄菓子をまとめて買う、「大人買い」ができる店
そして、関西にも各地からお客さんが殺到する、おっかねー駄菓子屋さんが!
奈良県・天理市にある「お菓子のデパート・よしや」。こちらのお店の特徴は…
【秦令欧奈アナウンサー】「入った瞬間に、こちら見てください。うまい棒があります。このようにまとめて買える、『大人買い』ができます。一本当たり15円なので、本当だったら450円なんですが、30本で398円(税抜き)ということで、だいぶお得になっています」
こちらは駄菓子をまとめて買う、「大人買い」ができるお店。
うまい棒だけで14種類の味を大人買いできたり、ほかにも昭和世代には懐かしいコーララムネにキャベツ太郎まで、こんなビッグサイズで買えます。 そして秦アナウンサーが見つけたのは…
【秦アナウンサー】「『サワーペーパー』、皆さん知っていますか?表面に酸っぱいパウダーがのっかっていて、噛めば噛むほど甘くなるお菓子です。小学校1、2年生の時によく駄菓子屋さんに行ってたんですが、サワーペーパーが一番好きなんですよ。子供のころって、丁寧に買っていくじゃないですか。まとめて買うの夢だったんですよ。子供だけじゃなく大人も楽しいですよね」
駄菓子を手に取る子供たちはこの笑顔。大人たちも懐かしいようで、大人買いする人たちでいっぱい。
■大人買いの最高額は10万円超え
【秦アナウンサー】「全部でおいくらくらいですか?」
【買い物客】「2684円(お菓子32点)」
【秦アナウンサー】「2000円でこんな買えるんですね。うまい棒大人買いは毎回されるんですか?」
【買い物客】「ううん、お母ちゃんがコーンポタージュ味買ってくれって言うから。大人買いは今しかできひん。むっちゃうれしい。大人になってよかった」
またこちらの客は…。
【秦アナウンサー】「3袋分ですか?すごい」
【子どもと来た買い物客】「子供が食べたいって言うので。191個。8000円」
【秦アナウンサー】「8000円ですか。すごい」
ちなみに大人買いの最高額は?
【よしや 神吉代表】「10万を超える、お買い上げのお客さんがいらっしゃいました。レジの周りが全部カゴに。お祭りとかの集まりとかで配られたんじゃないか」
■駄菓子も影響受けまんべんなく値上がり すももは25円アップ
好調な駄菓子屋さんもある一方で、下町にある昔ながらの駄菓子屋さんにとって 物価高の影響は?
【秦アナウンサー】「神戸市の和田岬というところにやってきました。このあたりは住宅街だそうで、こちらには小学校があります。あ!見つけました!「淡路屋」さん 。昭和を感じると言いますか、すごくわくわくする外観です。中には所狭しと駄菓子が並んでます」
店内には懐かしい駄菓子をはじめ、昭和や平成にタイムスリップしたかのようなレトロなおもちゃも売っています。
【秦アナウンサー】「駄菓子やさんも影響は受けていますか?」
【淡路屋店主 伊藤さん】「もちろん(値段が)上がってるので、これ(ポテトフライ)なんかも30円やったんですよ、今40円。どんどん焼きも20円から30円」
【秦アナウンサー】「なかでも一番値上がりしたものは?」
【淡路屋店主 伊藤さん】「一番値上がりしたのは、すもも。昔は40円で、今は25円値上がりして65円」
【秦アナウンサー】「本当にまんべんなく値上がりしているんですね」
【淡路屋店主 伊藤さん】「だいたい1.5倍に。うまい棒さんが上がった時点でみなさん上がりだした。そこまでギリギリやったと思うんですけど」
■子どもたちが計算しやすいように消費税をとっていないものの子どもたちは…
メーカー側も苦渋の決断ですがその影響はお店にも…
【淡路屋店主 伊藤さん】「うち消費税いただいていないので、このまま計算しやすいですよね、子供たち。1000円売っても(利益は)100円くらい。1割ぐらいしかないんですよね」
子どもたちが計算しやすいように、消費税をとっていないため、お店の利益は1割。しかし、実際子供たちはどう思っているのでしょうか?
【買い物に来た子ども】「サッカースクラッチが前10円やったけど今15円」
【秦アナウンサー】「いつもは30円で3つ買えてたのに」
【買い物に来た子ども】「今は2つ。嫌や」
【買い物に来た子ども】「値段が高いから手出されへん」
■300円を使ってどれだけ駄菓子が買えるのか
ということで…
【秦アナウンサー】「300円を使ってどれだけ駄菓子が買えるのか試していきます。初めて来るんだけど、どうやってお買い物したらいいか教えて」
【買い物に来た子ども 小学1年 あきとくん】「このカゴにお菓子とか入れて」
【秦アナウンサー】「これカゴなんだ?」
秦くんに教えてくれたのは近くに住む小学1年生のあきとくん。
【秦アナウンサー】「何買ったらいい?300円持ってるんだけど」
【小学1年 あきとくん】「300円のものやったら…」
【秦アナウンサー】「あ、これね!僕の時もあったよ、わさびのり。懐かしいよね、これめっちゃ食べてました。止まらなくなるやつ、15円」
【秦アナウンサー】「これは何?」
【小学1年 あきとくん】「糸ひきあめ」
【秦アナウンサー】「どうやって買えばいいの?」 【小学1年 あきとくん】「後ろから取ったら、出てくる」
その後も、サイダー餅(35円)や、焼たら(15円)など、あきとくんと相談しながら買っていきます。なかにはこんなお得な駄菓子もも。
【小学1年 あきとくん】「これ(ヤッター!めん)当たり出たら100円もらえる」
【秦アナウンサー】「え?ほんとに言ってる?15円なのに当たったら100円もらえるんですか。物価高中の味方ですね。 駄菓子12個で300円ぴったりでございます。結構買えました。でも昔300円っていったら、もっと買えた気がするんだよな。値上げ実感しました」
■秦アナウンサーにあきとくんからサプライズ
これでロケ終了、かと思いきや。
【小学1年 あきとくん】「クレープ、あげる」
【秦アナウンサー】「クレープあげる?ほんとにくれるの?ありがとう!めちゃくちゃ優しい。ほんとにいいの?」
あきとくんからまさかのサプライズが!なんとあきとくん!
おこづかいの260円の中から、秦アナウンサーのために100円のクレープをプレゼントしてくれたんです。
せっかくなので2人で半分こして食べることに。
【秦アナウンサー】「おいしい! 」
クレープのお返しに、秦アナウンサーからはあきとくんに好きな駄菓子をプレゼント! 物価高騰で苦しい駄菓子業界ですがお金でははかれない、あたたかい人情が あふれかえっていました!
(関西テレビ「newsランナー」2025年2月14日放送)