フジテレビの一連の報道をめぐる問題についての、やり直しの記者会見が27日午後4時から始まり、冒頭で嘉納修治会長と港浩一社長の辞任が発表されました。
会見で港社長は、カメラを入れず一部のメディアに参加を限定した17日の会見について、「『カメラから逃げた』と言われても仕方のないこと メディアの信頼性を揺るがしたことを痛感しています」と述べました。
■「カメラを向けて疑惑を追及してきた弊社が『カメラから逃げた』と言われても仕方のないこと」
記者会見の冒頭で一連の対応について港社長は次のように発言しました。
<17日の会見について>
【港社長】「先日の会見につきまして、一部のメディアに限定し、かつテレビカメラを入れない形で行うという判断は、テレビ局としての透明性や説明責任を欠くものでした。これまでカメラを向けて疑惑を追及してきた弊社が『カメラから逃げた』と言われても仕方のないことでした。メディアの信頼性を揺るがしたことを痛感しております。視聴者国民の皆様に多大なご迷惑をおかけしました。改めてお詫びいたします。申し訳ございませんでした」
■「人権侵害が行われた可能性のある事案」「私自身が人権への認識が不足していた」
<中居氏と女性とのトラブルについて>
【港社長】「女性から報告を受けた後の対応について、『誰にも知られずに仕事に復帰したい』という女性の意思を最大限尊重するとともに、心身のケアを第一に、医師の指導に基づき、体調の回復とプライバシーの保護を最優先にして参りました。
当時は私自身もとにかく本人のために絶対に情報を漏えいさせてはいけない、そういう強い思いのもと、限られたメンバーで情報を管理しながら、女性の体調の復帰を待っていました。
しかしながら本件は、人権侵害が行われた可能性のある事案であります。それに対して、弊社において社内での必要な報告や連携が適切に行われなかったこと、中居氏に対して適切な検証を行わずに番組出演を継続してしまったこと、そして、本件の背景にあると考えられるタレントや関係者との会食のあり方等について検証できていなかったことなど、今振り返れば対応に至らない点があったと痛感しております。
そうした責任は私にあり、すなわち私自身が、人権への認識が不足していたこと、そのことで、会社全体のガバナンスを十分に機能させることができなかったということです。このことについて心からお詫び申し上げます」
■「弊社のこれまでの対応が彼女にとって深い失望を抱かせてしまった」「願わくば、ご本人にお会いして直接お詫びしたい」
<女性に対して>
【港社長】「最終的に女性は長い療養期間を要することとなり、希望されていた仕事への復帰がかなわない状況になってしまいました。弊社に対する様々な思いが積み重なっていたであろうこと、その気持ち酌み取りきれておりませんでした。
弊社のこれまでの対応が彼女にとって深い失望を抱かせてしまったのだと思います。申し訳ありませんでした。
そして…願わくば、ご本人にお会いして直接お詫びしたいと考えています」