さて、2024年もいよいよ1週間を切りました。
年末年始、帰省される方も多いと思いますが、2024年は“新たなスタイル”が増えているそうです。
■ひと昔前は列車に長~~い列も 年末年始の一大イベント「帰省」
街の人に聞きました。
(Q.みなさん、年末年始は帰省しますか?)
【街の人・男性】「嫁はんの実家に帰ります。みんな集まるからね、昭和の人間やから楽しく」
【街の人・20代男性】「お母さ~ん、久しぶり!ゆっくり寝かせてくれるよう、僕の部屋、返してください!」
ひと昔前は、列車に長~~い列ができ、「帰省」といえば年末年始の“一大イベント”でした。
■「義理の実家」への規制は4割が“気が重い”
今はというと、女性向けサイトを運営する会社の調査では、およそ7割が帰省すると回答。
※20~59歳、既婚女性128人対象
しかし、「義理の実家」への帰省については、およそ4割の人が、“気が重い”と回答しているんです…。
帰省が憂鬱(ゆううつ)に感じている人も多く、“帰省ブルー”という言葉も話題に。
街でも聞いてみると…
【街の人・50代】「気を遣うから、2回目か3回目ぐらいからは、ホテルとってステイしてた」
【街の人】「向こうのお父さん、ややこしいけどね。“京都のいけず”やからね」
【街の人・60代】「主人の方の母に気は遣いますけど。(私が)ズバズバ言っちゃうタイプなので」(Q.いい距離感で…?)「そうですね」
【街の人・60代】「上手に収めたな」
■近年増加“セパレート帰省” 「普段見てない家族に色々言われるのがストレスに」と専門家
さらに!近年増加しているという帰省のスタイルが…“セパレート帰省”。
夫婦がそれぞれ自分の実家に帰省することです。
生活の中での意識変化に詳しい専門家は…。
【神戸学院大学 鈴木洋仁准教授】「それぞれ教育方針とか、しつけの考え方って違うと思うので、それについて普段見ていない、義理の実家、実家の家族の方に『こうした方がいいんじゃないか』など言われるのがストレスに感じる方が多い」
■「家事の手伝いが苦痛」と10年ほど前からセパレート帰省
10年ほど前からセパレート帰省をしていた40代のAさん。
「家事の手伝いが苦痛」で、義理の実家に帰らなくなりました。
【セパレート帰省していたAさん(40代)】「お正月だとやっぱり、朝からごちそうが並ぶので、並べないといけない感じなので、本当に大変でしたね。男性陣は宴というか、飲んだり食べたりしてずっと」
ことしはどちらの実家にも帰省せず、自宅で過ごすそうです。
【セパレート帰省していたAさん(40代)】「特には(義理の実家に)帰ることは、もうないかなと…」
■「この関係が続くなら婚姻関係自体も見直しを…」
また、セパレート帰省する予定の人の中には、「夫の兄弟が原因」という人も。
【セパレート帰省予定の人】「(夫の兄弟が)私(セパレート帰省予定の人)の実家にあいさつに行くと。(私は)別に来てほしくもないんだけどって。この家に嫁いだから我慢していたけど、もう我慢できなくなって。その関係が続くなら、婚姻関係自体も見直した方がいいんじゃないかなと。経済的に自立できるように転職活動しています」
■「セパレート帰省は嫌!」という声も
苦悩を訴える声がある一方、街では、「セパレート帰省は嫌!」という声も…。
【街の人・20代男性】「(結婚したら)一緒に帰りたい、向こうの実家に。ごはん食べさせてくれるから」
【街の人・60代夫】「(子供夫婦の帰省を)待ってる側からしたら寂しい…」
【街の人・60代妻】「“セパレート帰省”、勉強になりました」
(Q.(子供から)「それもいいかも」と言われたら?)「うーん、却下ですね」
時代が流れ、多様化する「帰省」のカタチ。 それぞれの“価値観にあった帰省”が広がっているようです。
■既婚女性 義理の実家への帰省は日帰りが約8割
夫婦それぞれが自分の実家に帰省するセパレート帰省、いかかでしょうか。
【エッセイスト 犬山紙子さん】「いいと思いますよ。行く方も気を使うじゃないですか。私は相手の実家であぐらもかけるし、おならも出来るんです。それでも私もお母さんもお互いどこか気を使うところがあるので、我が家はホテルに泊まって、お互い気を遣わなくても大丈夫な感じにしています」
お子さんのいる既婚女性に聞くと、「帰省の予定は?」という質問に「帰省する」と答えた方は7割ほど、「帰省しない」という方は3割ほどの結果でした。
また、「義理の実家への帰省は日帰りですか?宿泊ですか?」という問いに対しては、実家の場合よりも、義理の実家に帰省する際「日帰り」が多くなっています。
ちなみに番組で意見を聞くと「家族より雑に扱われる」、親側からは「布団の用意が面倒くさい」という声がありました。
【犬山紙子さん】「もてなす側も家を掃除したりと大変だろうし、行く側も昔の価値観が残っているところだと、ずっと『仕事ないかな?』と疲れると思います」
■「恋愛結婚の話題プレッシャーに感じる」が約46パーセントの独身
独身の方たちは規制について、どうなのかということで聞いてみると、恋愛・結婚の話題をプレッシャーに感じるという方が多いということで、この中で独身なのは秦アナウンサーですが、どうですか?
【秦令欧奈アナウンサー】「プレッシャーをかけられたことはないんですけど、かけられたらめっちゃ嫌だなと思います」
【谷元星奈アナウンサー】「うちの親はとても優しいので、そっとしてくれてますけど、親戚やたまに会う人に聞かれると、心の中で『やかましいな』と思って、のらりくらり交わしています」
■新たな帰省スタイル 「ホテル帰省」や「逆帰省」も
セパレート帰省のほかにもさまざまな形の帰省があるということで、 例えば実家には帰らない、オンラインで繋ぐ「オンライン帰省」です。
そしてご飯を一緒に食べるけれど、ホテルに泊まる「ホテル帰省」。
【犬山紙子さん】「お財布は痛いですけど、このような解決方法もありますね。ホテル帰省は夫側から言ってほしい。妻からはちょっと言いにくいので」
ほかにも「逆帰省」といって、子どもの家に親が来るという形の「帰省」もあるんだそうです。
社会学者の神戸学院大学の鈴木教授は「働き方が多様化する中で、今は帰省の形の過渡期」だとおっしゃっています。
さまざまな帰省の形がありますが、あえて年末年始を外してみる帰省なんかもいかがでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」2024年12月26日放送)