兵庫県の斎藤元彦知事は、11日午後の会見で、知事のパワハラ疑惑について、内部告発の調査結果が出たことについての受け止めや、物品受領ルールなどについて、今後の方針を説明しました。
また、今月行われる百条委員会に出頭する意向を示しました。
斎藤知事のパワハラ疑惑について、県の調査の結果、「斎藤知事が職員に強い口調で指導することがあり、一部の職員は強く叱責されたと認識した」とした一方で、「パワハラがあったとの確証までは得られなかった」としました。
斎藤知事は、「心からお詫びを申し上げたい」とし、知事も含めた幹部職員のハラスメント研修を充実させることをなどを説明しました。
【斎藤元彦知事】「今回の文書問題を通じて多くの県民の皆さんにご心配をおかけしてきたということ、改めて心からお詫びを申し上げたいと思います。今後も百条委員会や委員会の調査にも対応していくということでございます。一方で、これまで指摘されているさまざまな対応についての改善策も大事だということです。風通しの良い職場づくりを要請されましたんで、これは私としてもこれからしっかりやっていく」
■物品受領問題「今後は受け取らず」
また、公益通報の是正措置として、これまで明確な決まりがなく、個人の判断に委ねられるケースがあった物品受領のルールについても11日から改めることを決めました。
これについて斎藤知事は、今後、食品などの物品について受け取らないことを説明しました。
(Q:今後、物品の受領については?)
【斎藤元彦知事】「原則はおそらく受け取らないということになると思います」
新たなルールでは、県が許認可を出したり、補助金を交付している相手などを利害関係者とみなし、知事や職員などを対象に原則として物品の受領を禁止するということです。
また、通報する職員の心理的負担を軽減するため、今月16日から外部の弁護士事務所を通報窓口に加えることを決めました。
連絡方法は電子メールのみで匿名での通報もできるということです。
■百条委員会に斎藤知事の出頭を求めることが決定 知事「しっかりと対応したい」 出頭する意向示す
一方、11日の百条委員会では、今月25日に証人尋問を実施し、斎藤元彦知事と片山安孝元副知事に出頭を求めることが決定しました。
斎藤知事は、会見で、出頭を求められた場合、「しっかりと対応したい」と述べ、出頭する意向を示しました。
【斎藤元彦知事】「12月中に要請がありましたら、そこはしっかりと対応していきたい」
■25日の証人尋問が「最後の証人尋問」に
11日午後4時すぎ、百条委員会の後に行われた会見で、奥谷謙一委員長は、25日の百条委員会での証人尋問が最後の証人尋問となる予定だと説明しました。
【百条委員会・奥谷謙一委員長】「これまでの尋問または調査をもう一度精査して、準備をして、聞けていない点を中心に尋問に臨みたい。(来年)2月の定例会で、報告をすることを目指して作成していきたいと思っております」