冬場に注意が必要なのが、急激な温度変化によって起こるヒートショックです。
一体どんな症状が出るのか、経験者が語った恐怖とは?
■本格的な冬の到来で「ヒートショック」に注意
9日朝の大阪・淀屋橋。 コートに加えて、マフラーをつける人もちらほら見受けられました。
【街の人】「寒いですね。寒いです。きのうこれ(コート)買いました」
「寒いよね。普通に寒い。歳だからね。寒暖差つらくてダメ」
9日の大阪市の最低気温は5.2度と平年並みの寒さでしたが、本格的な冬の到来に気を付けたいのが”ヒートショック”です。
■温度の急激な変化で「心筋梗塞」「不整脈」も
ヒートショックは、気温や室温の急激な変化により血圧が大きく変動することによって引き起こされ、心筋梗塞や不整脈などになる場合もあります。
特に注意が必要なのは脱衣所で服を脱いだあと。
急に浴槽の熱い湯に漬かる時に、ヒートショックが起きやすいと言われています。
(Qヒートショックは気にしたことはありますか?)
【街の人】「ありますよね。風呂場って冷えていて、体冷えている中で入っちゃうと、ちょっと体が『きゅっ』ときたりとか感じるんで」
「親がお風呂で、倒れたりしたのでそれから注意するようにしています」
■専門家が指摘「若い人でも起こりうる。誰しもがなる心構えが必要」
全国で年間およそ1万7000人が「ヒートショック」で入浴中に急死したという調査結果(※地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター)もある中、専門家は高齢者だけの問題ではないと指摘します。
【なにわ生野病院・高橋由樹医師】「高齢者や持病がある人がメインですが、実際そういった人が急変することが多いが、若い人でも知らずに起こりうる。誰しもがなる心構えが必要」
■浴槽に漬かって1分もたたないうちに…「ヒートショック」の恐ろしさ
ヒートショックになるとどうなるのでしょうか?
ヒートショックとみられる症状を経験した人を取材しました。
吹田市に住む吉田哲郎さん、43歳。
基礎疾患はありません。
30代だった5年前の12月、忘年会から帰宅して風呂に入ったところ…。
【吉田哲郎さん(43)】「ぼわーんとしてきて『あかん、あかん、やばい』となって、こういう感じで(這うようにして湯船から)たぶん出ました」
湯船に浸かって1分も経たないうちに気分が悪くなり、意識が朦朧として立ち上がれなくなりました。
【吉田哲郎さん(43)】「こっちまで出てきて。いつもお風呂漬かりながらペットボトルで水飲むのが好きなので、水はここに置いていたので、水を飲みながらバスタオル敷いてタオルにくるまって静養していたら10分、15分くらいでシャキッとしたので、大丈夫かなという感じで」
吉田さんは、急激な温度変化が原因だったのではないかと考えています。
【吉田哲郎さん(43)】「ここ(脱衣スペース)は寒かったんですよ。お湯は42~3度が好きだったんで」
(Q:高めですよね?)
「そうですね『熱っ!』みたいなのが好きだったんで」
この経験以降、吉田さんは、リビングと脱衣所の温度差をできるだけ小さくしたり、風呂の温度を38度から39度と低めに設定したりするなど、予防を心掛けているということです。
【吉田哲郎さん(43)】「怖かったです。どちらかというと、自分って健康体だと思っていたんですよ。年齢もそんなにいってないですし、運動も適度にしていますし、そんな自分でも突然こういったことの当事者になるんだと」
誰の身にも起こるおそれがあるヒートショック。
どんどん寒くなる今の時期には、特に注意が必要です。