京都府内で相次いでいる九条ねぎなどの農作物の盗難。
被害を防ごうと警察や行政機関が対策に乗り出しました。
容疑者の逮捕にもつながった、ある「秘密兵器」とは。
■相次ぐ農作物の盗難被害を防ごうと警察・市・JAが協力
2日夜、京都府八幡市で行われた緊急パトロール。
【ネギ農家】「この場所。この5畝(うね)目を取られた。昨年10月、11月で約3トン。(被害額は)100万円を超える」
相次ぐ農作物の盗難被害を防ごうと警察や市、JAが集まりました。
【農家】「俺も入られたことある。今もガラス割れたまま」
京都府内ではことし、猛暑の影響などで、不作傾向の九条ねぎやコメなどが相次いで盗まれました。
9月末までに確認された農作物の盗難は31件。
手塩にかけて育てた農作物が被害にあった農家は…。
【盗難被害に遭った米農家】「悔しいの一言ですね。1年間苦労して育てたのを取られるというのは」
相次ぐ被害はどうすれば防げるのか。
被害が多いのは、夜。
実際に畑の様子を見てみると…。
【記者リポート】「現在の時刻午後10時なのですが、照明を消しますと、真っ暗で人通りも全くありません」
田畑の周辺には明かりがほとんどなく、防犯カメラの設置に必要な電源もありません。
■暗闇で電源不要の「トレイルカメラ」
対策がしづらい環境ですが、今ある“秘密兵器”が注目されています。
「トレイルカメラ」です。
赤外線センサーで人などの動きを感知すると起動し、暗闇でも映るこのカメラ。電池式なので電源も必要ありません。
先日、九条ねぎを盗んだとして逮捕・起訴された山本英雄被告(28)の検挙につながったのも、「トレイルカメラ」が捉えた犯行の瞬間でした。
【警察官】「農作物取っていくやつらは、車で来るので動線に向けてもらえるのが一番」
【農家】「電気のポールがあるので、向こうに付けて、分かりにくい所に」
京都府は農家が防犯カメラを購入する際、10万円を上限に半額を補助するということで、10月8日から15日まで対象者を募集します。 果たして被害を防ぐ有効な一手となるのでしょうか?
(関西テレビ「newsランナー」2024年10月4日放送)