台風10号が日本列島に接近していますが、台風の『渦巻』の中で、どのような風による影響の違いがあるのかなど、片平敦気象予報士が解説します。
8月23日(金)時点で日本列島の南の海上にある台風10号は、この後も発達しながら北上を続ける見通しです。
【片平敦気象予報士】「天気図の地図上にある丸い輪は『予報円』といって台風の中に入る可能性が高いという意味合いの円です。
最後の2つの円、27日と28日の円が日本列島にかかっています。 ですから、27日から28日にかけて、台風10号が日本列島に近づく可能性があって、一番西側だと『九州・四国』の可能性もあるし、真ん中は『近畿』の可能性もあるし、一番東側に行くと関東地方の可能性もあるということで、西日本から東日本のどこかに上陸する可能性が高くなっています」
■台風の渦巻は『反時計回り』 右側が『南風』 左側が『北風』
【片平敦気象予報士】「台風と自分の位置関係で、どういう影響があるのか。台風の近くはどこにいても、もちろん風は強いんですが、特に危ないのが『右側(北上している場合だと東側)』です。
台風は『渦巻』なのですが、渦巻の向きが決まっていて、低気圧なので、反時計回りの『渦巻』なんです。 ですから、台風が南から北に進んでいく時は、台風の右側が『南風』、左側が『北風』となります」
■台風を流す『大きな南風』と風の向きが同じ『右側』が特に危ない
【片平敦気象予報士】「台風自体が南から北へ進む時というのは、台風を流す『大きな南風』も吹いているので、台風本体の風と台風を流す風がどう左右するかで影響が変わってくるんです。
『台風の右側』は風の向きが同じ南風なので、右側は一層『風が強く』なります。
『台風の左側』は台風を流す南風と本体の北風が逆向きなので、相殺されて、相対的に左側は右側よりも『風が弱く』なります。
もちろん台風の近くはどこでも危ないのですが、『右側の方が特に危ない』ので、これから台風の進路が絞り込まれてきたら、自分が住む地域がどちら側に入るかというのも気をつけて見ておいていただきたいです」
(関西テレビ「newsランナー」2024年8月23日)