■ジメジメの季節に気になるのは…
においで周りの人を不快にさせるハラスメント、”スメハラ”。なぜにおってしまうのか、どう対策したら良いのか、悩ましいですよね。私が実際ににおいを嗅いで取材してきました。
19日も暑くてジメジメした一日でしたが、この季節、気になるのが…。
【50代男性】「外でかいた汗が、事務所・職場に戻った時に、においがしていないかなあとか」
【40代男性】「家で子供に言われます。パパ臭い!」
【20代女性】(Q:職場の方たちで汗臭いなと思ったことは?)「思ったことあります」
【60代男性】「やっぱり、体臭とか口臭という部分はしんどいですね。よう言わない(笑)。言いづらいですね」
においで周囲の人を不快にさせてしまうことは、スメルハラスメント、いわゆる”スメハラ”と言われ、その原因は、体臭や口臭など多種多様。
【50代女性】「電車で、前に座っている人の頭皮のにおいとか、気になります。逆に、それをカバーするための、香水とか柔軟剤とかの強さも。迷惑とか、つらい人もいるのかなと」
■におい対策をしている企業を取材
そこで、スメハラを防止しようと、対策をとっている企業がありました。
大阪市中央区にある眼鏡店「OWNDAYS」。
【OWNDAYS心斎橋店・神村則英店長】「こちらが口臭チェックのブレスチェッカーになります」
この会社では、接客の前に口臭をチェックする機械を、先月から導入しています。 店長自身がチェックをしてみると…。
「フ―(チェッカーに息を吹きかけると)」「3になりましたよ。ダメダメじゃないですか、僕。歯を磨かないといけないですね。もう一回」
まだ試験導入の段階で、機械の精度は低いようですが、この取り組みで、においへの意識は上がっているようです。
【従業員】「0ですね!よかったです。数字で(評価)されると気にはなりますね」
■勤務中のたばこ禁止、においが強い料理も食べない!
さらに、勤務中のたばこは禁止、そして、勤務の前や勤務中には、ニンニクやニラなどにおいが強い料理を食べない、といった細かな取り決めもあり…。
対策を怠った従業員は、半年に1度の人事評価で、マイナス査定につながることもあるのです。
【OWNDAYS心斎橋店・神村則英店長】「お客様と近く接するので、視力測定の時とか、メガネの調整をする時に近い距離になるので、においにはちょっと敏感に自分たちもなろうと。お客様のためにというとオーバーかもしれないですけど、こういう風に徹底している会社なんだということも、健康面でも、自分にとってはよかったと思います」
■年代によって「におい」の種類も対策も変わる!
そしてもう一つ、多くの人が気になるであろう体のにおい、汗。
そもそも、どうして汗はにおうのか。
長年、体のにおいを研究している、化粧品メーカー「マンダム」に聞きました。
【マンダム広報部・奥田志保マネージャー】「皮膚の上には、常在細菌が沢山います。汗にもいろいろ含まれているので、それを皮膚上の菌が代謝することでにおいが発生する」
マンダムの調査では、およそ半数の人が、自分の汗は臭いと思うと回答。 しかし、私たちの体から分泌される「汗」と「皮脂」には、においがありません。 時間が経つにつれて、汗と皮脂が混ざり合い、皮膚の上の細菌と反応することで、においが発生するのです。
特に男性は要注意!年代によってにおいの種類が変わり、対策方法も変わるのです!
■新たに分かった「ミドル脂臭」とは
私たちがよく耳にするのは、代謝が活発で汗をかきやすい20代の「汗臭」や、50代半ば以降、胸や背中から発せられる「加齢臭」ですが…
【マンダム広報部・奥田志保マネージャー】「30代半ばから40代にかけて発生するにおいがあるとわかって、主に後頭部から発生するにおいなんですが、ミドル脂臭と呼んでいます」
■「ミドル脂臭」を嗅いでみると…
国家資格の「臭気判定士」を持つ研究員が、人の臭いを直接嗅ぐなどして、においを分析して見つけたミドル脂臭。
いったいどんな臭いなのか…サンプルをかがせてもらいました。
【谷元星奈アナリポート】(ミドル脂臭です)「ゴホゴホ!使い古した油、古くなった油のようなにおいがします。ギトッとする。取りたい…」
ミドル脂臭は、後頭部を中心に発生するということで、「枕の臭い」の原因にもなっているということです。
■対策は「塗る」と「拭く」
これらのにおいは、歳を重ねるごとに、割合を変えて交じり合い、特に45歳から50歳にかけて、すべてのにおいがかけ合わされます。
つまり、この世代は、すべてのにおいに対して対策が必要なことに…。
マンダムによると、汗をかく前に、塗るタイプのデオドラント剤を使う、こまめにボディーペーパーで汗をふきとる、などの対策に加えて、ミドル脂臭には、後頭部を2度洗いすることが効果的だということです。
これから迎える夏本番!自分のためにも、周りのためにも、においへの気を配ることが大切かもしれません。