ことし3月、大阪・関西万博の会場の建設現場で起きたメタンガスによる爆発事故で、博覧会協会が事故現場の新たな画像を公開しました。 この爆発事故について関西経済界のトップは「けしからん。気の緩みがあるんじゃないか」と指摘しています。
■これまで公開の画像 事故の全容わからず
↑協会がこれまで報道に公開していた画像
ことし3月28日、万博会場の「夢洲」の西側に位置する「グリーンワールド工区」のトイレで、溶接作業中に火花が可燃性のガスに引火して爆発し、コンクリートの床が破損しました。 博覧会協会はこれまで、被害状況がわかる写真を1枚、報道機関に公開していましたが、破損個所が見切れており、被害の全容が分からない状態でした。
■関西テレビに開示されたのは黒塗りの資料
関西テレビは、大阪市に情報公開請求を行いましたが、事故があった建物の外観以外は黒塗りとされました。
↑4月10日撮影 新たに公開された画像
こうした中、博覧会協会は27日、現場を新たに撮影した画像3枚を公開しました。 公開されたのは、4月1日に撮影された画像2枚と4月16日に撮影された画像1枚で、いずれも、施工業者が撮影したということです。
■「僕らが意図しない方向に世論がいく」「隠す意図はない」と協会幹部
↑4月10日撮影 新たに公開された画像
博覧会協会の藁田博行整備局長は、報道陣の取材に対し「マスコミ報道を含めて、僕らが意図しない方向に世論がいくから、今回画像を公開した」と話しています。
↑4月16日撮影 新たに公開された画像
また、これまで1枚しか画像を公開していなかったことについて、被害を矮小化する意図がなかったか問われると「被害が最もわかりやすい写真を提供しただけで、隠す意図はない」と話しました。
■「けしからん」と関西経済界トップ
一方、関西経済界のトップ、関西経済連合会の松本正義会長は27日の会見で記者からこのガス爆発問題の対応について問われ「けしからんですよ。後でこういう話が出てくるっていうのは、やっぱりどこか気の緩みがあるんじゃないかと。今我々は、大阪万博の置かれているですね、皆さんからずっとご批判をいただいて、ご批判の中で我々はやっているんだけど。爆発はいけませんな。だからそれは万博協会も随分と反省しているわけでありまして、この件についてはきっちりと対応を皆さんにお話をし、説明しないといけないですね」と述べました。
(関西テレビ 2024年5月27日)