今月から京都などで始まった一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」、料理人をしながらライドシェアを始めた男性を取材しました。
1日から解禁されたライドシェア。普通免許を持つ一般ドライバーが自家用車やタクシー会社の空いている車を使い有料で人を運ぶサービスです。
関西では京都市や宇治市などが対象となり、20日から一般ドライバーによる運行が始まりました。
導入の背景にあるのは…
【京都府タクシー協会 筒井基好会長】「タクシーが足りないと言われるならば、そのタクシーを補完する手段として今回の取り組みを始めます」
京都ではコロナ禍でタクシードライバーがおよそ1800人減少。
京都府タクシー協会によるとその一方で観光客はコロナ前の8割まで回復していて、京都市などでは週末にタクシーが500台不足する深刻な状況となっています。
「都タクシー」で採用された新人ライドシェアドライバーの中尾秀樹さん(50)。
実は和食料理人で、今は自分の店を開業するために準備中です。
隙間時間を活用しようと応募し、この会社で事故の対応方法や路上での運転講習などドライバーとしての基礎を学びました。
そして迎えた初日…
【ライドシェアドライバー 中尾秀樹さん(50)】「安全に快適に送り届けられるようにやっていきたい」
利用者は配車アプリでライドシェアを予約。
中尾さんのもとには出発してすぐに配車の依頼がきました。迎車場所のJR京都駅前に向かいます。
初めての客はニューヨークから来た観光客。
無事、祇園のホテルまで送り届けることができました。
【利用した観光客】「空いている車があったので乗りました、アメリカでは”ウーバー”や”リフト”などライドシェアが普及しているからね」
中尾さんは4時間で8組を送り届けて業務終了。その半分が外国人観光客でした。
【ライドシェアドライバー 中尾秀樹さん(50)】「初めてのことですので、タクシーの乗務員さんの難しさを感じました。これで少しでも乗務員不足の解消につながったらなと」
5月からは大阪や神戸などでも順次始まる予定の「ライドシェア」。 タクシー不足は解消されるのでしょうか。