入試シーズン真っただ中。夜遅くまで勉強していると、眠気覚ましのために「カフェイン」を取る受験生も多くいると思いますが、医師からはこんな警鐘が…。
【都立小児総合医療センター・岸部 峻医師】「最近、ちまたで販売が増えているエナジードリンクとか、コーヒーの過剰摂取によって、カフェイン中毒が疑われて受診する方がいます。この受験シーズンとかっていうのが確かに増える傾向にあるのかなと」
試験前に「カフェイン」が含まれるエナジードリンクやコーヒーを飲みすぎて中毒となり、体調不良を訴える受験生がいるというのです。
■「テスト前に飲む」「週5本は飲む。おいしい」
10代・20代の若者からは、「エナジードリンク」をよく飲むという声が…。
【10代・学生】「テスト前とか長い時間、起きてないきゃいけない時とかはたまに飲みます。暗記の追い込みの時に長く起きていられるので」
【20代・スポーツジム勤務】「モチベーションになるんで、毎日飲んでます。飲みすぎると、動いてないと落ち着かなくなっちゃって。夜とか、急に部屋の掃除しだしちゃう」
【20代・学生】「週に5本は飲んでいると思います。フルーツ味とか出ていて、甘くておいしいなって思います」
日本体育大学の調査では「エナジードリンクを飲んだことがある」と答えた割合は、高校生で半数以上、小学生でも4割近くとなっています。
■過剰摂取で中毒症状の恐れ 死亡例も
カフェインを含む飲み物は、適量であれば眠気を覚ます効果などがあるとされています。しかし過剰に摂取すると、めまいや動悸など中毒症状を引き起こす恐れがあるのです。
2022年、8歳の男の子がエナジードリンクを一気飲みした後に気分が悪くなり、救急外来を受診しました。診断は「カフェイン中毒の疑い」。
学会の調査によると、2011年からの5年間で101人がカフェイン中毒により救急搬送され、そのうち3人が亡くなっています。
3年前、実際にカフェイン中毒で苦しんだ経験がある竹田 遼さんに話を聞きました。
【竹田 遼さん】「ただの好きではなくて、依存状態だったということですよね。自分で何か症状を自覚しているわけじゃないんですけど、なんか無性に飲みたくなってしまって、飲んでしまう」
竹田さんは当時、1日8~10杯のコーヒーを飲んでいたといいます。水分の摂取を怠った時に、症状が出たそうです。
【竹田 遼さん】「中毒症状として動悸、ドキドキするような感じだったり、脈拍が速くなったり。焦燥感、そわそわする、落ち着かない感じ。手がなんとなく震えるっていうのも、一番ひどい時は出たことがありますね」
「カフェイン中毒」を侮ってはいけません。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年2月15日放送)