阪神・淡路大震災から29年過ぎました。妻と息子を亡くした男性が小学校で講演を行い、命を守るための震災の教訓を子どもたちに伝えました。
神戸市の小学校で、子どもたちを前に講演を行った長谷川博也さん(72歳)。29年前のことを今も鮮明に覚えています。
【長谷川博也さん】「家がガタガタと横に揺れました。そして、あっという間に二階の天井がドーンと落ちてきました」
6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災。神戸市・東灘区で、家族5人で暮らしていた長谷川さんは、妻の規子さん(当時34歳)と1歳だった三男の翔人ちゃんを亡くしました。
長谷川さんと長男は崩れた自宅アパートから自力で脱出し、足が挟まれた状態だった次男は近所の人たちに救出され、命が助かりました。
震災を知らない子どもたちに伝えたのは「つながり」の大切さです。
【長谷川博也さん】「消防署の人とか警察の人とか自衛隊の人が助けてくれるのは、しばらくたってから。本当に助けてくれるのはお父さんであり、お母さんであり、お兄ちゃんであり、お姉ちゃんであり、あるいは近所のおっちゃん、おばちゃん。皆さんは日頃からそういった人たちと楽しく暮らして。そして何かのときは、お互いに協力しあえるようにしてください」
【講演を聞いた小学生】
「地震がもしも起こったときに、しっかり対応できるようにしたいと思いました」
「いつ地震が起こるかわからないので家族友達と仲良くいつも感謝して毎日を生きたいなと思いました」
地震によってどんなことが起きるのか知ってほしいという思いは、子ども達に届いていました。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月31日放送)