この冬一番の寒波によって、大雪などの影響が心配されます。そして「雪×気温0度以下」で、路面の「ガチガチ凍結」に注意しなければならないということです。警戒すべきポイントを、片平敦気象予報士に聞きました。
■24日は近畿の広い範囲で雪の予想
【片平敦気象予報士】
まず雪雲の予想です。23日夜から雪が強まってきます。白い表示が雪雲ですが、特にピンク部分が大雪です。近畿北部では23日夜以降、雪の降り方が急に強まり、明日24日の夜にかけてもまだ雪の強い状況が続く見通しです。
24日午後の予想を見ると近畿北部だけじゃなく、南の方にも雪の降る場所が広がってきていて、京都府内や滋賀県内はほぼ全域、奈良や大阪あたりにも雪が降って、内陸部を中心に市街地でも雪が積もる可能性があります。
特に近畿の北の方は大雪に警戒が必要な状況になっています。23日午後4時過ぎに気象台が発表した最新の予報で、警報を出すぐらいの見通しになってきています。特に24日明け方から夜遅くまで、ほぼ一日中、交通機関が大きく乱れたり、雪がたくさん積もって見通しや足元も悪く、スリップ事故が多発するような非常に危険な状況になります。
24日夕方までに降る24時間の雪の量は多いところで80センチとなっています。今、雪のないところが、明日の同じ時間には80センチ積もっているということですから、相当なドカ雪の恐れがあることになります。警戒していただきたいと思います。
【片平敦気象予報士】
近畿、中部や南部も非常に心配なことがあります。最低気温を見ると、氷点下を示す青い表示がほとんどです。24日朝は非常に冷えて、うっすら積もった雪がガチガチに凍ります。大阪も最低気温0度ですし、内陸部では場所によって氷点下3度ぐらいとなってきます。雪の量が少ない地域でも、路面凍結にくれぐれも気をつけてください。
今週は厳しい寒さが続く見通しですが、来週はこの時期としては10年に一度の暖かさ。暖かいのは助かると思うかもしれないですが、寒暖差が大きいと体調を崩しやすいです。暖冬だからこそアップダウンに気をつけてください。
■氷点下の寒さ 凍結・転倒に注意
凍結に特に注意してほしい場所について、「ウィンターライフ推進協議会」がまとめたものがあります。
【片平敦気象予報士】
一言で言うと「踏み固められる場所」が危ないです。 例としては、
・車の出入りがある歩道
・横断歩道
・あと意外かもしれませんが、タイル貼りの地下街や店の入り口。足に雪がついたまま中に入ると、溶けて水になって、踏み込むと滑るわけです。
踏み固められている場所、一歩目、こういったあたりに気をつけていただきたいです。
【片平敦気象予報士】
転倒しないための対策、できれば「スノーブーツ」を履いていただきたい。ただスノーブーツがない方も多いと思いますので、靴底ができるだけギザギザの深い溝があるものがおすすめです。つるつるした革靴は本当に危ないです。雪が積もっているときは、見栄えを諦めてスニーカーでもいいかと思います。事故のないように安全第一で選んでください。
ギザギザの底の靴もない方は、靴にはめるアタッチメントタイプの滑り止めもあります。底の部分にスパイクがついています。ホームセンターやスポーツ用品店で売っていて、一つ持っていると便利だと思いますので、ご検討ください
■歩き方のポイントは「ペンギン歩き」
【片平敦気象予報士】
歩き方のポイントは「ペンギン歩き」。かわいいペンギンをイメージしてください。ちょっと腰を落として、重心は少し前、足全体でおりる。かかとからおりると危ないです。手もペンギン風にしているのは意味があって、バランスを取り、転んだ時にすぐ手をつけるようにしています。
【片平敦気象予報士】
服装にも注意してほしいポイントがあります。寒いとポケットにに手を入れがちですが、ぜひ手袋をしましょう。転倒時に手を使いやすくする意味では、リュックもおすすめです。 あとニット帽は寒さ対策だけでなく、転んで頭を打った時に多少クッションになります。参考にしていただきたいと思います。
今シーズン最強寒波がやって来ます。普段はあまり雪が降らない地域にも、雪が降るかもしれません。しっかりと備えていただきたいと思います。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月22日放送)