復旧作業や安否不明者の捜索が行われる中で、能登地方には、先ほどまで大雨警報が発表されていました。 雨の中で、安否不明者の大規模捜索が続けられ、火災があった現場では、人骨のようなものが見つかりました。 また、半壊した建物が、今後の余震で倒壊する恐れもあり、二次災害を防ぐための調査も始まりました。
【記者リポート】「輪島市の火災現場です。一斉捜索の部隊が現場に入っています」
地震直後に発生した火災で約200棟が焼失した、石川県輪島市の朝市通りでは、9日に続いて大規模な捜索が行われました。 2日目となる10日は、消防、自衛隊、警察など200人以上が現場に入り捜索にあたりました。 石川県によると、9日の捜索では、「人骨のようなものが見つかり、遺体の一部かを含め調査中」だということです。
【周辺住民】「ここから30~40メートルの所が全部燃えてますから、(風が)東向きだったらこっちも全部燃えてるはずですね。10年ぐらいすると、朝市がもういっぺん立ち上がるかというと難しいなと」
【周辺住民】(Q.ご自身の家は?)「ここやったもんで、燃えず終わったけど、ギリギリそこまで火来てたし。今後の朝市がなくなった輪島って、どうなるか予想が全然立たん」
これまでに石川県で死亡した人は206人、安否が分からない人は52人にのぼっています。 死亡した人のなかには、災害による被害が直接の死因ではない「災害関連死」も含まれています。 地震の後、けがの悪化や身体的負担で死亡したとみられる、「災害関連死」が珠洲市で6人、能登町で2人確認されました。
また、避難所に身を寄せる人が約2万8000人以上となるなか…
【校内放送】「正院避難所新聞の第8号ができました」「階段や玄関に貼ってあるので、ぜひ見に来てください」
珠洲市の避難所では子供たちが、集団生活に必要な情報をまとめた新聞を作成しています。うがいや定期的な換気などの感染症対策や、ストレッチをして身体を動かすことなどを呼びかけています。
【中学1年生】(Q.どこを工夫しましたか?)「お年寄りの方でもしっかりわかるように字の色とか、変えたところです」
【新聞を見た人】「情報も何も分からないので、何かあるかなと思って見てたし。まあ役に立つかな。子供たちはやることあった方がいいと思うし」
一方、穴水町では、新たな動きが…
【記者リポート】「穴水町です。こちらでは静岡県の職員が、倒壊などの二次被害の危険がないか、家屋などを調べています」
職員たちは二次被害を防ぐため、被災した建物が、その後に発生する揺れなどによって倒壊する恐れがあるか、住民に知らせる「応急危険度判定」を行っています。
穴水町では全壊、半壊、一部損壊した建物が、合わせて1千棟確認されています。 今回の地震では、家屋の1階部分が倒壊し、2階部分がその上に落ちてきているようなケースが多く見受けられます。 職員は、1軒1軒、外壁や窓ガラスの落下など二次被害の危険性を調べ、危険な家には赤、要注意の家には黄色の張り紙を貼っていきました。
【静岡県の支援職員】「落下物、大きな窓が余震によって落下してくる可能性があるので、赤い『危険』という判定をしました。比較的古い建物があって、倒壊、傾いてたりするのがあるんですけども、古い割には残っている建物もあったりして、地盤によって違ったりしてくるのかな」
なぜ、これだけ多くの建物に被害が出たのか?地震によって倒れるリスクが潜んでいるのはどんな住宅なのでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年1月10日放送)