newsランナーだけの年末特別対談!女性キャスターの「レジェンド」安藤優子が、聞きにくいこともグイグイ迫ります。今だから言える真相は?今起きていることの裏側は?
■SNSで大炎上の「エッフェル姉さん」 なぜ写真をアップしたのか
2023年7月、自民党女性局の局長だった、松川るい参議院議員は、全国の女性局の地方議員など38人を率いて、3泊5日のフランス視察研修を行いました。 松川議員は、エッフェル塔の前で“エッフェルポーズ”を決め、大阪の地方議員2人と撮った写真をSNSに投稿して大炎上しました。ついたあだ名は「エッフェル姉さん」。
【自民党・松川るい参議院議員】「大阪の(地方議員の)方と一緒に撮った写真があれしかなくて、それでちょっと迷ったけど、まぁいいいかと。地元のサービスのつもりで実は(投稿に)くっつけた一枚だった。地元になかなか帰れない時もあって、何となく『大阪とつながっているよ』みたいな、『考えているよ』みたいなアピールを、ちょっとしたかったんですよ」
松川議員のSNSのアカウントには、「遊びだ」「旅行だ」と大量の批判コメントであふれました。
【自民党・松川るい参議院議員】「あれは本当に迷惑をかけたと思っていますし、大変そこは軽率だったと反省しています」
■子連れ旅行と週刊誌に報じられるも…松川議員「誤解がある」
さらに、一部週刊誌で、松川議員が次女を連れていたことが報道されると、「子連れ旅行」だと、さらなる批判を浴びました。しかし、この点については、誤解があると、松川議員は話します。
【自民党・松川るい参議院議員】「女性局なんで、ほぼ全員女性なんですよ。対象になるのが。やっぱり子育て中の議員が『私、子育て中だから参加できないわ』というのは違うと思いましたし」
–Q:実際に松川さん以外にもお子さん連れて来られた方ってのは、いらしたんですか?
【自民党・松川るい参議院議員】「はい」
【ジャーナリスト 安藤優子】「だからそういうことについての誤解があったと思うんですが、(一部報道で)大使館の方が子どもの面倒を見ていたというのは?」
【自民党・松川るい参議院議員】「いや、これも本当に全くのデマ、誤情報で。大使館員にも元々依頼していませんし、実際にもしていただいてないんですね。いささか偏ったストーリーが展開されているように感じました」
【ジャーナリスト 安藤優子】「私ね、松川さん、誤解されやすいと思うんですよ。率直に言うと」
【自民党・松川るい参議院議員】「どういうふうに?」
【ジャーナリスト 安藤優子】「ハイスペックじゃないですか」
【自民党・松川るい参議院議員】「そんなことないですよ!」
【ジャーナリスト 安藤優子】「あの…あえて言いますよ。非常に表現難しくて。ちょっと『やっかみ』みたいなものが、こういう炎上がどんどん大きくなった理由のひとつなのかなって」
【自民党・松川るい参議院議員】「何かそのそれがすごい何だろう。すごい完璧な成功者みたいな。自分の中では全然ないんですよね」
【ジャーナリスト 安藤優子】「だからうっかり投稿みたいなものが、ここまで意図して自分の成功を見せびらかしているみたいな。そういうふうに見えたのかもしれないですね」
■なぜ辞任についてメディアで説明しなかったのか?
松川議員は、騒動の責任を取って、フランス視察の1カ月後、女性局長を辞任しました。 こうした事情については、ブログで発信するのみで、メディアに対しては、一度も説明してきませんでした。
その理由について…
【ジャーナリスト 安藤優子】「ご自身でも説明、本当はしたかったんじゃないんですか?」
【自民党・松川るい参議院議員】「あ、したかったです。したかったですけど、党が対応するっていうんだったら、それはもう任せればいいというアドバイスが多かったですよね」
■松川るい議員の1日に密着 やっぱり「ハイスペック」だった
今回、松川るい議員は関西テレビの取材を受け、その1日に密着させてもらうことになりました。
まず松川議員が向かったのは、自民党の「外交部会」です。しかし、開始から20分後、出てきました。
–Q:あれ?まだ途中でしたよね?
【自民党・松川るい参議院議員】「そうなんですけれども、(会議が)3つ重なっちゃった。どうしても20分ずつぐらいでハシゴしないと議論についていけないので」
その場で説明を聞くべき部分、後で資料を読めばいい部分をえり分けながら、外交や教育などの部会・勉強会を複数掛け持ちしていきます。
その後は、汁が服にはねないように、エプロンを着けて昼ごはんです。資料やパソコンを見ながら、「わかめそば」をすすります。
【自民党・松川るい参議院議員】「わかめ多めっていうのは『松川るいスペシャル』です。もう野菜不足がすごいんで、わかめ多めにしてもらいます」
そして予算委員会に出席する前に、“ねじ込んだ”予定が…。フランスからの留学生が訪ねてきました。 東京大学卒業・外交官出身で、2児の母でもある松川議員が、いま特に力を入れているのが、海外の教育の先進事例を学び、政策として提案することです。 早速、フランスから来た留学生2人と意見交換をします。
【自民党・松川るい参議院議員】「自民党の女性局で行ったフランス研修で意見交換をした、下院議員のベアトリス・ピロンさんっていう方が紹介してくださって」
–Q:あのフランス研修で!?
【自民党・松川るい参議院議員】「あのフランス研修で本当に真面目な意見交換とか、本当に素晴らしくて」
「観光目的だ」という誤解を解き、フランス研修の意義を伝えたい。これが、松川議員が今回取材を受けた理由の一つでした。
【自民党・松川るい参議院議員】「フランスという国はすごくいろんな意味で参考にすべきところがあって。先進国の中で唯一、出生率が1回ダウンしたんだけど、上げることに成功した国なんですよ」
■90ページの研修報告書提出も…“党の判断”として国民に公表しない
【ジャーナリスト 安藤優子】「(研修の)報告書はちゃんと出されている?」
【自民党・松川るい参議院議員】「出していますよ、もちろん」
と報告書を取り出し見せてくれました。
【自民党・松川るい参議院議員】「私が提出したのは90ページですよ」
【ジャーナリスト 安藤優子】「すごい量ですよね」
【自民党・松川るい参議院議員】「すごく充実した資料で。私は党の皆さんにぜひ活用してもらいたいと思うんですけど」
【ジャーナリスト 安藤優子】「それは党として(国民に)公表されていない?」
【自民党・松川るい参議院議員】「要するに女性局の報告書なんで、党内で使うものだから、党員の皆さんっていうんですか?女性局の皆さんが読みたいよって言ったら、事務局に問い合わせてくれたらあげますよっていう。そういう体裁。いちいちこう配り歩いてもないっていうか」
【ジャーナリスト 安藤優子】「じゃあ、一般の人たちがそれを見たいと思った場合は?」
【自民党・松川るい参議院議員】「それは今公表されてないですね。でもそれもう私がどうこう言える話ではないので。党のご判断ですから」
(関西テレビ「newsランナー」 2023年12月27日放送)