大阪市淀川区で7日に起きた大規模な道路の陥没。その原因は近くで行われていた下水トンネルの工事で地下水が流出したことだとみられることが分かりました。
8日朝の大阪市淀川区東三国。陥没した道路から見えるのは大きく破損した水道管です。この場所では7日午後4時前、道路が約20メートルにわたって陥没し破損した水道管から水があふれ出ました。
【近くの住人(7日)】「交差点の真ん中の路面が割れたんですよ。ひびが入っているなって思ったら、『陥没します』って警察が『避難してください』って言ってきた。水がボーンって噴き上がっていて」
この陥没でけが人はいませんでしたが、陥没によって水道管とガス管が損傷し、現在も周辺の店舗5軒が断水となっているほか、道路の一部で交通規制が続いています。 断水が続いているクリーニング店では…
【断水が続いているクリーニング店】「困っているのはトイレですね。手洗いとトイレというところは水道が止まっているとなると気を使わないといけないところ。近所で貸りにいかせてもらうことになる」
【北部方面管理事務所 吉岡勝担当係長】「まずは断水の回復とか道路回復のためにガス管、水道管を直してから埋め戻して道路解放を行っていこうと思っている」
大阪市によると、陥没の詳しい原因は調査中ですが、当時、現場のすぐ近くで下水トンネルの工事が行われていてその最中に陥没が起きたとみられるということです。 この道路の陥没が起きた大阪市淀川区の現場から坂元キャスターのリポートです。
【坂元龍斗キャスター】「都会の真ん中でこうして陥没が起こって、土砂を埋める作業が続いています。それに伴いまして車が全く通れない…そんな状態です。今、青い筒上の大きなものが見えますが、『下水トンネル』と呼ばれるもので、これを地下に埋める工事をどうやらしていたところです」
【坂元龍斗キャスター】「例えば豪雨があってその水が一気に川に流れ込むと増水して危険なので、あの太いパイプ(=トンネル)を地下に埋めて、そこで水を一時貯めるというような工事をやっているそうです。
ただ、穴を開けた時になぜかこの辺りにあった地下水や土砂などがその穴に流入してしまって、結果的にこの辺りが沈んで地盤沈下が起こってしまったそうです。それに伴って、水道管やガス管が折れてしまってこの辺りに大きな影響が出ています。地盤沈下が起こって水道管も折れて、折れたところから水が出てしまって、7日の水がたまった状態になってしまっていたそうです。これによって、この辺りの5店舗で今、断水が起こっています。横山市長によりますと、この断水は8日中に解消はされそうだということです」
【坂元龍斗キャスター】「なぜこういうことが起こったんだ?という点です。元々、地質調査・ボーリング調査などで、この辺りの地下がどうなってるかを調べてから工事を行うのですが、その段階では特に難しいことはなく通常の工事になりそうな地形だったそうです。
ただ、地面に穴を開けたら地下水が流れ込み土砂が流れ込んでしまって、地盤沈下が起きた。 原因は全く分からないそうです。こういったことは非常に珍しくて、なかなか起こるものではないということです。これだけの規模ですから、何日かけて元通りになるかもわからない状態です。しばらく通行止めは続きそう…そんな状況になっています」
(関西テレビ「newsランナー」 23年12月8日放送)