2023年9月に宝塚歌劇団の劇団員の女性が死亡した問題で、12月7日午後、遺族の代理人が会見を開き、いじめやパワハラの証拠となるやけどの写真やLINEの画面について公表しました。
2023年9月、兵庫県宝塚市で宝塚歌劇団・宙組に所属する劇団員の女性(当時25)が死亡しているのが見つかりました。 自殺とみられています。
歌劇団は11月、劇団員の死亡について外部の弁護士による調査報告書を公表しました。 過密なスケジュールなどが原因で、劇団員に心理的負荷がかかっていた可能性を認めた一方、故意にヘアアイロンを額に押し当てるなどの”いじめ”や”ハラスメント”については確認できなかったとしました。
【宝塚歌劇団 村上浩爾理事長(当時:専務理事)】「ヘアアイロンの件については、そのようにおっしゃっているのであれば証拠となるものをお見せいただくようにお願いしたいと考えています」
再検証を求める遺族に対し、劇団は具体的な証拠を出すよう要望しました。
遺族側は7日、午後4時から会見を開き、いじめやパワハラについての証拠を公表しました。
【遺族代理人 川人博弁護士】「『まえがみ●●に巻かれて』●●には上級生の名前が入りますが『やけどさされた、ちゃいろになってる、わたしでこさいあく』最後のほうに『わざとな気がする』とハッキリ書かれています」
報道陣に公開されたのは、ヘアアイロンでやけどをした当日の母親とのLINEのやりとりなど、いじめを想起させる数々の証拠でした。 さらに、2023年2月、ヘアアイロンの件が週刊誌報道に出た際に、上級生4人から何度も質問が繰り返されたことについて、ハラスメントに認定するべきだと主張しました。
【遺族代理人 川人博弁護士】「ヘアアイロン事件でケガをして、東京公演中も含めて約1カ月半以上も苦しめられた。そういうことがあればまず、行った上級生が批判され、そのうえで被災者を労わるべきなのに、ところがそうではなく『故意ではないのだから何が問題だ、むしろ週刊誌に出たのは誰が漏らしたんだ』ということを専ら議論して彼女に対する詰問が行われる。それが終わった後、宙組のみなさんがいる前で彼女は黙って何もしゃべれない状況だったのですが、一方的に話をされて、それが終わった後、過呼吸になり泣いていた」
遺族側は劇団に証拠を提出したうえで、再調査するよう求めました。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年12月7日放送)