奈良市立小学校で、女子児童がいじめを受けていると訴えたにもかかわらず、担任の教師が不適切な対応をしていたことが分かりました。
【奈良市いじめ防止生徒指導課 久保田浩司課長】 「児童が鉛筆で背中をつつかれたなど事実確認を行い、いじめと認知しております」
被害児童側の弁護士などによると、市立小学校に通っていた5年生の女子児童は、3年前から同級生に足を蹴られけがをしたり、鉛筆で背中を突かれたりするいじめを受けていました。 女子児童は日頃の悩みなどを書き込むノートを担任教師に提出し、いじめを受けていることを訴えていました。
【女子児童(小5)】 「私は死ねばいいのに自分なんていなければ良かった」
しかし、担任教師はノートに大きな花丸した上、「You can do it!!(あなたならできるよ)」というメッセージを書いて生徒に返したということです。
【三橋和史弁護士】 「常軌を逸した対応であると言わざるを得ません。いじめの被害児童は一般的に自尊感情や自己肯定感が傷つけられて低下している。配慮した対応が必要であるにもかかわらず、きわめて不適切。これによって学校に対する不信感が増して、教員への信頼も失われていった」
弁護士によると、担任教師は「女子児童が花丸をつけてほしいと言ってきた」と説明しているということです。
女子児童は適応障害と診断され、学校生活にも影響が出ていて、奈良市はいじめを重大事態と認定し、調査報告書をまとめて、11月、被害児童の保護者に渡しました。 調査報告書は12月下旬に公表されるということです。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年12月6日放送)