特殊詐欺の被害を防いだ高校生と警備員が、大阪府警から表彰されました。卑劣な詐欺を未然に防いだ秘訣とは。
【表彰式】 「どうもありがとうございました」
11月30日、大阪府南堺警察署から感謝状を贈られたのは、帝塚山泉ヶ丘高校の1年生、大村香凛さん(16)と施設の警備員らです。大村さんたちが防いだのは特殊詐欺の被害です。
10月28日、大村さんは駅の広場でプリペイドカードを持ってスマートフォンを触る高齢男性を目撃しました。
【大村香凛さん】 「自分がお弁当を食べていた時に、隣の方が電子マネーのカードを見ながら携帯で何かを打っていたので、普通はここではしないやろし、したとしても何かあったんじゃないかなと思って」
しかし、男性に声を掛ける勇気が出なかった大村さんは、巡回中だった警備員の桧垣孝夫さん(66)に相談したのです。
【警備員 桧垣孝夫さん】 「彼女が本当に真剣に心配していたから、それならちょっと声を掛けてみようかと」
2人が男性に声を掛けると…
【警備員 桧垣孝夫さん】 「話を聞いた瞬間に、これは今ある詐欺と思いまして、その場で警備に電話入れて、その経由で警察に(通報)連携ですよね」
男性は「7億5000万円の遺産相続が受けられるので、そのためには手数料が必要」というメールが届き、1万1000円分のプリペイドカードを買ってIDを送るように指示されたと言います。2人の機転で還付金詐欺の被害を未然に防ぐことができました。 取材をしていると、思わぬ再会が…
【男性】 「お世話になったんだ」
【警備員 桧垣孝夫さん】 「その後はもう大丈夫ですか?」
2人が助けた男性と、偶然出会ったのです。
(Qギフトカード買ったときは詐欺とか怪しまなかった?)
【男性】「全然。でないと買わないよね。コンビニでお金を払っていたのを返してもらったのかな。彼女が言ってくれたんですよね。ありがとうね」
【大村香凛さん】 「人を助けることが出来たんだなと思うとうれしいです。またこういうことを見つけたら、今度はためらわずに率先して『どうしましたか』とか声掛けをしたいと思います」
なくならない特殊詐欺。少しでも被害を減らすため、地域の見守りが求められています。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月30日放送)