年末にかけて、お酒を飲む機会が増えるかと思いますが、飲み過ぎによる体への影響が気になります。厚生労働省は、先日「飲酒のガイドライン」案を作成しました。これからお酒を飲む時に気にしてほしいのは、アルコールの“グラム”です。
仕事帰りに同僚や仲の良い友人と飲むお酒はおいしいですよね。
【居酒屋の客】
「毎日飲みます。現実から逃げたいから(笑)」
「4杯目かな。365日飲みます」
「やっぱりお酒飲むと楽しくなっちゃうので。いつもたくさん飲んじゃいます」
ついつい飲み過ぎてしまうこともあると思いますが、お酒の適切な量をご存じでしょうか。過度な飲酒は、健康を害するなどとして、10年前に「アルコール健康障害対策基本法」が成立し、ガイドラインの策定が進められてきました。 22日、厚生労働省は適切な飲酒量の判断に役立ててほしいと、国内初の「飲酒ガイドライン」の案をまとめました。
例えば、お酒を飲むときに「アルコール度数5パーセント」といった、お酒の強さを気にする人もいるかと思いますが、厚生労働省は、「これからは酒に含まれる『純アルコール量』を気にしてほしい」としています。 「純アルコール量」は、飲む酒の量×アルコール度数×比重(0.8)で導き出すことができます。ガイドライン案では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、1日当たりの純アルコール量で、男性は40グラム以上、女性は20グラム以上を摂取した場合としました。
お酒の量に換算すると、純アルコール量20グラムは、ロング缶のビールで1本、日本酒で1合、ワインなら小さいグラスで2杯分となります。 ロング缶のビールで1本…などと聞いて、お酒を飲む方はどう思うのでしょうか。
【居酒屋の客】
「それが基準になるならいつもは飲み過ぎてます。ちょっと盛り上がりに欠けるよな」
「絶対超えます」
「やっぱりそれじゃ飲んだ気しない。飲み会とかだったらそれで終わらない」
「全く意味ないやろあんなもん。お酒なんか飲みたいから飲むし。自分の体は自分が一番分かってると思ってるんで」
ここ最近は各酒造メーカーも純アルコール量をグラム単位で表記していて、適正な飲酒を勧めています。
またガイドライン案では、「たとえ少量でも高血圧や食道がん(男性)、脳卒中(女性)の発症リスクは上がる」とし、「飲酒量をできるだけ少なくすることが重要」とも強調しています。
これからお酒を飲む機会も増える時期ですので、お酒との付き合い方にご注意ください。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月24日放送)