では日本で今後、本格的に運用することとなれば、どのようなやり方が良いのでしょうか。 海外では入手しやすいという状況があります。処方箋なしで薬局で緊急避妊薬を入手できる国というのは世界ですでに90カ国以上もあります。
値段も差があり、日本の試験販売では約7000円~約9000円とされており、ドイツでは約2200円、アメリカでは約4200円~5300円、イギリスやフランスでは約900円です。学校などで配っている国もあり、親の同意もいらないという国も多いということです。 日本は遅れていると思いますし、海外に追いつくことはできるのでしょうか。
【『緊急避妊薬を薬局でプロジェクト』共同代表 福田和子さん】
「WHOが全ての少女、女性が緊急避妊薬を必要とすればアクセスする権利があるというものを出していて、それに基づいてこのような値段設定がされてます。この価格設定は薬局で買った場合なのですが、医療機関に行けば、若者は無料や、全ての人が無料としている国も少なくありません。避妊などの女性にとって必要となる医療が、当然の医療としてみられている、権利としてみられているという根本的な認識の違いがあるんだなと感じています」
試験販売をへて、本格運用となった時にどのような制度になってほしいと考えますか?
【『緊急避妊薬を薬局でプロジェクト』共同代表 福田和子さん】
「必要な人が確実に安心して入手できるという状況になってほしいと思っています。私たちのこれまでの調査でも、アクセスしにくいと思う人が95%以上いるとなっています。妊娠を防ぐ最後の砦なわけです。それがここまで入手しにくい状況というのは、一刻も早く変わる必要があると思います」
薬剤師の目の前で飲まなければならないという要件もありますが…。
【『緊急避妊薬を薬局でプロジェクト』共同代表 福田和子さん】
「面前内服をしなければならない国なんて、日本以外どこにもないです。何のエビデンスもないです。なるべく早く飲みたいという人が、例えば薬局で『お水ください』といって飲むなどの選択であればいいと思います。なぜ面前内服を要件としているかというと、悪用や転売するかもしれない、それを防ぐためです。女性を信頼していないという根本的な理由があります。これが非常に問題だと思います」