大阪・関西万博の会場建設費が最大2350億円となる見通しとなったことを受け、大阪府の吉村知事などが議会に経緯を説明し、理解を求めました。 10日、大阪府議会では、府が増額の受け入れを表明して以降、初めて質疑の場が持たれました。
【自民党 中井源樹府議】
「そもそも、協会において建設費1850億円が上振れすると認識したのはいつ頃のことなのか」
【博覧会協会 高科淳副事務総長】
「8月31日に開催された万博の関係者会合におきまして、会場建設費を精査せよと(首相から)指示を受け、精査した結果、2350億円が必要であると」
2025年の大阪・関西万博の会場建設費について、博覧会協会は最大2350億円となる見通しを示し、費用を3分の1ずつ負担する国と大阪府・大阪市、それに経済界がこれを容認しています。
【公明党 肥後洋一朗議府議】
「博覧会協会の副会長である知事自ら、なぜ建設費の執行状況について(協会に)積極的に報告することを求めなかったのか」
【吉村知事】
「私は協会の副会長でもあります。執行状況について(管理・監督が)不十分であることは仰る通りで、お詫びを申し上げます」
さらに、吉村知事の“身内”、大阪維新の会からも「責任者としての対応」を問われ…。
【吉村知事】
「今回の2350億円に収まるよう、協会副会長の立場からも執行管理に努めてまいります」
また、経済産業省の担当者も「今後の増額については想定していない」と明言しました。 各会派は10日の質疑を踏まえ、今後提出される予定の予算案などに対する態度を決めたいとしています。
【前尼崎市長 稲村和美さん】
「予定外のことが起こることは当然ありますが、こういう風にしていくという、しっかりとしたプランを示されないと、予算案の判断もしづらいと思います。万博では建設費以外の経費もあるわけですから、国際情勢の厳しい中ですので、思い切った対応も含め、これからの説明に期待したいところです」
本当にこれが最後の上振れとなるのか…。厳しい目で見ていく必要があるかもしれません。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年11月10日放送)