ロシアを訪問した日本維新の会の鈴木宗男参院議員が6日、関西テレビ「newsランナー」に生出演し、自民党の森喜朗元首相から「何も間違ったことは言っていない。しっかり頑張れ」と激励を受けたことを明かしました。
鈴木議員は、10月1日から5日までロシアを訪問し政府高官数人と会談を行いました。「ロシアの勝利、ウクライナに対して屈することがない」などと現地で発言していて、国益を損なう行為ではないかといった批判が相次いでいます。
関西テレビの「newsランナー」生出演コーナーの冒頭、携帯電話で通話中だった鈴木議員は、その電話の相手が森元首相だったと明かしました。森元首相から「何も間違ったことを言ってない、日ロ関係は重要なんだ。今、日ロ関係ができるのは、維新の中で誰がいるんだ」と言われ、「しっかり頑張れ」と発破をかけられたと語りました。
また、番組が実施した「鈴木議員のロシア訪問 どう思う?」というアンケートで「問題があると思う」と答えた人が8割近くに上ったことについて、鈴木議員は「(ロシア訪問の)何が問題か中身を教えてほしい。海外渡航を国会議員がするのは当たり前ですから。何が問題か、聞き方が悪いと思います」と話しました。
ロシア訪問の目的については「一つは、元北方領土の島民の皆様の墓参の再開であります。元島民の皆さんは、平均年齢88歳です。人生限られております」と話し、元気なうちにふるさとを見たいという元島民の願いにこたえることに加え、漁業関係や、外交のパイプをつなぐために渡航したと説明しました。
5日、プーチン大統領が日本との関係について「対話する準備はできている」と発言し、日本から申し出があれば対話の再開に応じる考えを示しました。この発言について受け止めを問われると、昨夜、夜中2時ごろ関係者から連絡があったと明かし、「鈴木さんが(ロシアに)来られた成果は、きちっと、バルダイ会議でも大統領は発信されております」と伝えられたと話して、絶妙のタイミングだったと今は受け止めているとの見解を示しました。
また、鈴木議員がロシア国営メディアのインタビューで「ロシアの勝利、ロシアが決してウクライナに対して屈することがなく、ここは何の懸念もなく、100パーセントの確信を持って、ロシアの未来、ロシアのあすを私は信じており、理解をしている」と発言したことについて、その真意を問われると「国力の差から言えば、ロシアが100とすれば、ウクライナは1か5しかありません」として、相撲で言えば横綱と序の口ほどの差があり、長引けば子どもや高齢者が犠牲になるなどと持論を展開。停戦することが重要だとする考えを強調しました。
今回のロシア訪問を問題視した日本維新の会は、鈴木議員について、「除名」を含めた厳しい処分を下す方向で調整しています。
(関西テレビ 2023年10月6日)