18年ぶりとなる阪神タイガースの優勝。この優勝の立役者の一人である岩崎投手です。
優勝を決めた時、岩崎投手は今年亡くなった元阪神・横田慎太郎さんのユニフォームを大きく掲げました。なぜこのようにユニフォームも掲げたのでしょうか。 阪神タイガースのスペシャルアンバサダーの糸井嘉男さんと、このシーンに至るまでを振り返ります。
今年7月、脳腫瘍で28歳の若さで亡くなった元阪神タイガースの横田慎太郎さん。 横田さんは、岩崎選手と同じ、2013年に阪神に入団し、プロ3年目には開幕戦でスターティングメンバーにも抜擢されました。 しかし、病気の後遺症に苦しみ、引退を決断。 プロ野球選手としての最後の試合で見せたラストプレーは、“奇跡のバックホーム”としてファンの心に刻まれました。
14日、岩崎選手がマウンドに向かう時に流れたのは「栄光の架橋」。この曲は横田さんが現役時代、試合で使っていた曲でした。
【横田さんと同期入団 岩崎優選手】
「ヨコ(横田さん)の分も背負って戦っていくと決めたので、そういう思いでマウンドに上がりました」
横田さんのことを思ってここまで投げてきたと思うと、グッとくるものがありました。
【関西テレビ 神崎デスク】
「いつもの登場曲じゃなくて『栄光の架橋』が甲子園に流れたときに、球場の雰囲気がガラッと変わって、横田さんの分まで背負ってみんなが勝つんやという風に、一段ギアが上がったような感じなったと思います。それほど今年のチームにとって大きな存在だったのかなと思います」
あの曲によって空気が変わりました。
横田さんが亡くなられたのは、今年の7月のことでした。選手たちはどう受け止めていたのでしょうか?
【糸井嘉男さん】
「(横田さんが亡くなったことは)いいニュースではなかったですけど、本当にチームの中に横田さんの存在はずっといたと思うし、14日はユニホームが鹿児島から甲子園に来て、一緒に戦ったと思うので、特に同期入団の選手は思い入れがあると思いますし、本当に涙するシーンでしたね」
【橋本和花子キャスター】
「栄光の架け橋が流れた瞬間、本当に球場がより一体となりました。インタビューで同期の岩貞投手、岩崎投手に聞いたら、岩貞選手は『横田さんはきっとこの優勝を受けてニコニコしていると思う』、岩崎投手は『ゲラゲラ笑ってるんじゃないかなと思う』という風に話されていました」
どこかで絶対見てくれていましたよね。
(関西テレビ「newsランナー」 2023年9月15日放送)