悩みのタネ…夏休みの“お昼ごはん”問題 「お昼は思い切って手を抜く!」と料理家・つくあやさん 8割の親が負担感じているが…1週間を通して栄養バランスを整えればOK! 2023年08月01日
全国の小学生・中学生の子どもがいる親を対象とした調査で、夏休みのお昼ごはんを負担に感じると答えた人は79%、ほぼ8割の方が負担だと答えています(ピーステックラボ調べ)。
インスタグラムのフォロワーが21万人いる大人気の料理家、つくあやさんに、夏休みのお昼ごはんについて聞きました。レシピ本も出している料理のプロのつくあやさんですが、2人のお子さんがいて、やはりお昼ご飯に苦労されているそうです。
【料理家 つくあやさん】
「うちも2、3時間おきに『ママ、お昼ご飯まだ』の声が聞こえてくるので、すごく皆さんの気持ちは分かります」
■これがリアルな“夏休みのお昼ご飯”
まず「リアルなお昼ご飯、何か問題でも?」ということで、関西テレビ「newsランナー」の番組スタッフが作った子どものお昼ご飯です。
左上のYさんは、朝4時起きで長男の弁当を作り、次男にはおかずを流用したとのことです。
右上のTさんは、ネギトロ丼ができるように前日に購入しておいたということです。
週に一度は千円札を置いていく方や、ご飯とアメリカンドックの組み合わせなんかもあります。
まずTさん。前日に購入したネギトロを、ご飯にのせて食べてもらう。おまけにうどんもあるよという形ですが、どうですか?
【料理家 つくあやさん】
「Tさんの食事を拝見して、すごく画期的だなと思いました。子どもが自分でご飯の支度をするのはすごく大切だと思います。あとネギトロ丼を前日に買っておいて、多分冷蔵庫に入れてる間で解凍するっていうところもすごくいいなと思いました」
気になるのはUさん。アメリカンドッグとご飯。炭水化物が多いんじゃないでしょうか。
【料理家 つくあやさん】
「子供が大好きなものなので、多分そこを考えられたのかなと思います。あとご飯にかかっている“ゆかり”にすごく愛を感じます」
■つくあやさんからのアドバイスは「お昼は思いきって手を抜く!」
スタッフの中には「罪悪感がある」人もいるようなんですが、つくあやさんが伝えたいアドバイスは、「お昼は思いきって手を抜く!」とのことです。お昼は頑張って作る必要はないということですね。
【料理家 つくあやさん】
「そうですね。1日のトータルで栄養が取れればいいかなと思うので、本当に堂々と手抜きしてくださいって、全国のお母さんたちに伝えたいと思います。罪悪感は感じなくていいです」
■つくあやさんのお昼メニュのーポイントは「10分以内」「1週間通して栄養バランス」
つくあやさんが実際に作っているお昼ご飯がこちら。つくあやさんオススメの1週間のレパートリーですが、ポイントは「10分以内」でできて、「1週間を通して栄養バランスが整った料理」だということです。
・月曜日 焼きうどん(前日の残り)
・火曜日 冷凍牛丼、ツナきゅうり
・水曜日 ツナサラダうどん(ちぎってのせるだけ)
・木曜日 カップ麺
・金曜日 レンジでチンの無水キーマカレー
ほどよく手を抜いた感じがしますが、カップ麺もありなんですか?
【料理家 つくあやさん】
「私は料理のお仕事させていただいているんですけど、カップ麺がないとやっていけない。生命線です」
栄養バランスもポイントだということですが?
【料理家 つくあやさん】
「まずタンパク質が取れるように、焼きうどんは豚肉、キーマカレーはひき肉、 サラダうどんはツナと、お肉とお魚をなるべくバランスよく取れるようにしています。あとお野菜も混ぜ込んであげたりして、子どもが取れるように心掛けています」
夏は食中毒が気になりますが、対策はどうしたらよいのでしょうか?
【料理家 つくあやさん】
「やっぱり夏は傷みやすいので、なるべく炒めて汁気を飛ばしてあげたりすると保存の面でいいと思います。かつお節とかすりごまは水分を吸収してくれるので、お弁当でカップの下に敷くと水分を吸収してくれます。混ぜるだけでも全然違うと思うので、おすすです」
つくあやさんの「焼うどん」「ツナサラダうどん」「無水キーマカレー」のレシピは、LINEの「newsランナー」公式アカウントで、メッセージに「おひるごはん」と入れて送信してもらうと見ることができます。皆さん、ぜひ作っていただきたいと思います。
ここで関西テレビ「newsランナー」視聴者から質問です。
Q:冷凍食品あかんの?ということですが。
【料理家 つくあやさん】
「全然オッケーだと思います。我が家では冷凍焼きうどんを常備しています。私が忙しい時とかは、息子がチンして食べてもらっています。インスタには載せてないですけど、たくさん使っています」
手抜き料理でも、これさえ入れておけばいい「最強の+1プラスワン」ということで「ひき肉、納豆、卵」の3つを上げてもらいました。
【料理家 つくあやさん】
「まずひき肉ですが、夏は汗で鉄分が流れ出てしまうので、成長期のお子様とかは積極的に鉄分を取る意味ですごくおすすめです。調理は、切らなくてもいいので、そのままチャーハンに入れたり、甘辛く味付けして冷蔵庫に保存しておけばご飯にのせるだけでもいいと思います。
卵はタンパク質が豊富で、アミノ酸スコア100とすごく良質なタンパク質が取れるのですごくおすすめです。かけるだけでいいです。 カップ麺に卵を入れるのもいいかと思います」
夏休みには、子どもにお弁当を持たせることもありますが、国も対策を検討し始めているということです。
現在昼食を提供している学童保育が少しずつ増えてはいるんですが、まだ22.9%なんです。こういった背景もあり、今年6月こども家庭庁が「夏休み中、学童で昼食を提供することも検討を」と自治体に通知しています。
国がこういった通知を出す前から、兵庫・伊丹市や兵庫・川西市などの自治体では学童で昼食の提供を開始しているということです。
公的なサポートがさらに広がっていくといいですね。
【関西テレビ 加藤報道デスク】
「一方でやろうと思うと、例えば容器を準備する必要があったり、どこに業務委託するかといった問題もあり、時間もお金もかかります。じゃあ税金でとすると、利用しない人から理解を得ることも課題となります」
■食欲が落ちた子どもには“冷たいお茶漬け”や“ヨーグルト”などもおすすめ
ここでまた視聴者からの質問です。
Q.冷たい料理のおすすめはありますか?
【料理家 つくあやさん】
「やっぱり、そうめん。うちもすごく作るんです。だけどやっぱり『飽きた』という声が子供たちから聞こえてしまうので、うちは長男が豚キムチ好きなので、のっけてあげたりします。定番ですけどツナとトマトをのせてあげたら喜んでくれるので、これもおすすめです。そうめんに何かプラスすることで栄養も取れますし、お手軽なのでぜひどうぞ」
Q.食欲の落ちた子どもにおすすめのメニューは?
【料理家 つくあやさん】
「先ほども言ったそうめんとか、おうどんとかおすすめです。けれど、本当に食べられるものを食べさせてあげるのが一番かなと思いますので、“冷たいお茶漬け”とかいいかと思います。あとヨーグルトだけでも、タンパク質が入っているものとかもあるので、食べやすくておすすめです」
つくあやさんのレシピも参考にして、「思いきって手を抜いて」みてはいかがでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」8月1日放送)