7月30日、日曜日は土用の丑(どようのうし)の日。 「うなぎを食べてスタミナつけるぞ!」という方も多いと思いますが、こんな選択肢もあるかもしれません!
「うなぎ」のニューノーマルを取材しました。
炭火でふっくらと焼き上げた、うなぎ。 秘伝のたれを絡めて焼くと香ばしい匂いが漂います。 京都のうなぎ専門店では、「土用の丑の日」を待ちきれず、うな重に舌鼓を打つ人の姿が…
【うな重を食べる女性】
「久しぶりに食べたんですけど、めっちゃくちゃおいしいです。最近熱中症とか多いから栄養蓄えて乗り切りたいです」
この店、「土用の丑の日」に向けて予約が続々と入ってきているそうですが、実は値段が“うなぎ上り”となっています。 2022年、うな重の並を1800円から3000円に上げました。
【土井活鰻 土井貴史店長】
「シラス(稚魚)が取れるかどうかに関わってくるんですけど、ここ2~3年不漁が続いていますね。こればっかりは自然のものなのでなかなか難しいですね」
価格が高騰している理由は、うなぎの稚魚の不漁。 養殖のうなぎは、稚魚のシラスウナギから育てることが一般的ですが、今年は不漁で、流通するうなぎの価格も上がっているのです。
さらに、日本の在来種の「ニホンウナギ」は、2013年から絶滅危惧種に指定され、そもそも、うなぎの食文化を守っていけるのかどうかが課題となっています。
■価格高騰や絶滅危惧種指定で“うなぎ”大ピンチ 救うのは「ほぼうなぎ」?
そんな課題を解決しようとしているのが、神戸の練り物製造会社「カネテツ」です。 カニを使っていないのにまるで本物のカニのようなかまぼこ「ほぼカニ」をはじめとした「ほぼシリーズ」が人気の老舗です。
【カネテツフーズ 山本莉奈さん】
「日本の夏にうなぎを食べたいという食文化を守りつつ、うなぎも守りたいという思いで開発に着手しました」
6年前に満を持して商品化されたのが…
【記者リポート】
「こちらが『ほぼうなぎ』という商品です。一切うなぎを使っていないということなんですが、どんな味がするのか食べて見たいと思います。すごくやわらかくて、身がほろほろほどける感じが全然かまぼこと思えないです、まさにうなぎです」
原材料は魚のすり身。 うなぎのかば焼き工場で、本物のうなぎと同じように3度焼いて仕上げます。
「(普通のかまぼこと違い)ほぼうなぎはあえて練り上げる工程を少なくして、弾力を少し抑えて、ふわふわ感を再現しています」
再現度の高さはもちろん「小骨がなくて食べやすい」と、高齢者や子どもにも人気だということ。
毎年この時期に公式のオンラインストアで販売していますが、現在は売り切れの状態です。 8月1日に、再販売を予定しているということです。
(2023年7月28日 関西テレビ「newsランナー」放送)