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ビッグモーターの店の前だけ街路樹が枯れていたり、撤去されていたりする問題で大阪市が調査に乗り出しました。
さらに関西テレビの取材で、大阪市が新たな街路樹を植えようとした際、ビッグモーター側が拒否していたことがわかりました。

■ビッグモーター「街路樹問題」　大阪の店舗でも不自然な実態が…

取材班が向かったのは大阪市東住吉区にあるビッグモーターの店舗。

【記者】
「なんか調査している…」

現場に到着すると、作業員がスコップで土を採取し油性ペンで容器に書き込む姿が…

【大阪市建設局長居公園事務所・仲村啓所長】
「ビッグモーター前の土壌のサンプルと、そうでない所のサンプルを取りあえず採取しました。
（Ｑ.それは市として調査するということ？）
はい」

大阪市も調査に乗り出した、不自然な実態。

【記者リポート】
「ビッグモーターがあるすぐ隣の歩道にいます。こちら街路樹が生い茂っている様子が見えますが、あちらビッグモーターの店舗の前だけ、きれいに草木がない状態です」

ビッグモーターの店舗の前だけ、街路樹が枯れていたり街路樹そのものがなかったりするケースが関西でも相次いでいます。
大阪府貝塚市でも店舗の前だけ街路樹が全くありません。
2017年の写真を見てみると、街路樹の近くで誰かが作業している様子が…。
その翌年の写真では、街路樹がなくなっていました。

大阪府によるとビッグモーター側から「落ち葉や枝が車に落ちて傷がつく可能性がある」という趣旨の連絡があり、現場を確認したところ街路樹13本が枯れていたため、歩行者の安全も考え撤去したということです。

さらに兵庫県宝塚市の店舗でも…

【記者リポート】
「このように店舗の前だけ街路樹が伐採されているのですが、宝塚市によると5年ほど前に店舗の前の木だけが枯れていたということで、市が伐採したということです」

会社側はこの不自然な点について会見で問われると…

【ビッグモーター・兼重宏行前社長(7月25日)】
「除草はやりますのでそれでなったのか、除草して整えることはしますけれども。なんなのでしょうね…」

■元従業員「敷地内に雑草1本生えていても”減点対象”、それで除草剤を使う店が出てきた」

一体、なぜ店舗前の街路樹を除去するのか、ビッグモーターの元従業員はこう証言しました。

【ビッグモーター元社員】
「副社長さんとかがたまに交代で見に来られるんですけど、大きい敷地の中にちょっとした雑草が1本生えていただけでも減点対象になる。きれいにしないといけなかったので除草剤を使う店舗が出てきたのかな」

東住吉区の店舗では26日、職員が店舗に立ち入り従業員からヒアリングを実施。

【大阪市の職員】
「きょうは店長が不在、営業の方が出てこられたんですけど『今、さら地になってますけど、その前の状況はどうであったか分かりますか？』とお尋ねすると『それは分かりません』という答えでした」

また大阪市によると、店の前の街路樹は４年前に撤去しましたが、元の状態に戻すため、新たな街路樹を植えることを検討しました。
しかし周辺の理解を得るため、これまでに２回ビッグモーター側に打診しましたが、拒否されたということです。

【大阪市建設局公園緑化部・澤利彦課長】
「前面がビッグモーターさんになりますので、ちょっとビッグモーターさんの方に植え替えることについてお話をさせていただきまして『植えてほしくない』という声もあったという風には聞いております、具体的な理由まではお聞きしておりません」

■調査結果次第で、大阪市は警察に被害届提出も検討

この”街路樹問題”を受け大阪市の横山市長は…

【大阪市・横山英幸市長】
「街路樹（の趣旨）は緑の空間を増やして住民の暮らしやすさを向上するのが趣旨なので、これがなんらかの人によって毀損されたのであれば被害を受けているわけだから、大阪市としても適切な対応をしていかないといけない」

大阪市は今後の調査の結果次第で警察に被害届を出すことも検討しています。

(関西テレビ「newsランナー」7月27日放送)