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観光客が「おトク」に旅を楽しめて地元の人たちも大助かり。そんな仕組みが白浜町で広まっているということです。

■関西では初の取り組み「旅先納税」

関西屈指のリゾート地、和歌山県白浜町。
玄関口となる南紀白浜空港では、パンダのかぶり物をした職員が何やらチラシを配っています。チラシには「旅先納税」の文字。

【白浜町役場・鳴尾豪さん】
「通常のふるさと納税と違って、その場で寄付してその場で電子商品券がもらえる仕組みになっています」

ふるさと納税を旅行先の現地で利用できるサービス「旅先納税」。
従来の「ふるさと納税」は現地を訪れることなく自治体の返礼品を受け取りますが、「旅先納税」は、“現地で”利用する電子商品券が返礼品です。
翌年から所得税・住民税の控除が受けられるのはふるさと納税と同じです。

■食事も、お土産も、温泉も…およそ90カ所で電子商品券が利用可

使い方は簡単。スマートフォンでＱＲコードを読み込み、個人情報を登録後に自治体に寄付する金額を選ぶだけで、寄付金額のおよそ３割の電子商品券が発行されます。 

全国の自治体が徐々に導入しはじめていて、白浜町は2022年11月からサービスを開始しました。 

食事も、お土産も、温泉も、レジャーも！白浜町では、現在およそ90カ所で電子商品券が利用できるということで…。
たとえば、パンダで有名なアドベンチャーワールドでは、ショップやレストランが対象です。

白浜名物のクエ料理が人気のお店ではこんな恩恵も…

【海ごはん山ごはんマルキヨ・山内啓史店長】
「チラシを見て、『これ何かな』みたいな『今使えるならもう一品頼むか』と口にされた方もおられるので、駅や空港で知ってその場で納税して、『これを使えるお店探そう』というのが広がると、町全体が活気づくと思う」

■まだまだ知らない人も…課題は周知徹底

一方で、こんな課題も…。
国の名勝にも指定される三段壁では、洞窟の入場券として使えますが…

【観光客は】
「いま初めて知りました」
「知らなかったです」
「入場に使えるなら、すぐ使いたいなと思います」

取材班が声をかけた人たちは、「旅先納税」自体を知らない人ばかりでした。
「観光客」も「地元」もうれしいこのサービス。今後、全国で利用は進むのでしょうか。

（関西テレビ「newsランナー」7月26日放送）