“保守王国”と呼ばれる和歌山で、自民党の候補を破り、維新が勢力を拡大しました。
「ガンバロー、ガンバロー、ガンバロー」
和歌山の小選挙区で初めて議席を獲得した日本維新の会。林佑美さんの陣営は歓喜に沸きました。
同じころ、自民・門博文さんの陣営では、
【自民党 門博文さん】
「私のやっぱり行き届かないところがこのような結果になりまして、本当に心からおわびを申し上げます」
対照的に自民党の重鎮たちが暗い顔を並べた門博文さんの事務所。“保守王国”和歌山での落選に、党内には激震が走りました。
■岸田首相は襲撃ありながら2度応援演説 幹部が顔を揃え 自民にとって負けられない戦い
選挙戦のさなかの15日、岸田首相が応援に駆け付けたのは門さんの選挙区、和歌山市。応援演説の直前に、爆発物を投げ込まれる事件が起きました。
【自民党 門博文さん】
「私は正直言いまして、気が動転をし、記憶を思い起こすことができません」
それでも事件のわずか1時間後には、岸田首相がJR和歌山駅前の応援演説を行うなど、絶対に負けることができない戦いとして臨んだ選挙戦。
維新の勢いを警戒して、続々と幹部らが和歌山入りする中、二階元幹事長に近いこの人も駆け付けました。
【東京都 小池百合子知事】
「東京都知事小池百合子でございます。(門の)か行のか。(小池の)かきくけこのこ、ということで、門さんとは衆議院の予算委員会でお隣同士だったんですね」
さらに選挙戦最終日にも、再び岸田首相が応援に入る力の入れようでした。
■維新の新人・林佑美さんが当選 吉村洋文共同代表がバックアップ
事実上の一騎打ちの相手となったのが、日本維新の会の新人、林佑美さん(41)。和歌山市議会議員を務めたものの、知名度が課題でした。大阪府知事で日本維新の会の吉村共同代表が、告示以降、3回和歌山入りし、“最重要選挙区”として挑みました。
【日本維新の会 吉村洋文共同代表】
「次世代の街づくりを考える政治。これをやらさせてもらいたい。これをやるのが僕は林佑美さんだと思っています」
初めての挑戦で慣れない国政選挙ですが、吉村共同代表バックアップの元、初当選を目指した結果は、
【日本維新の会 林佑美さん】
「私は当選しないんじゃないかと不安になる時期があり、当選確実というのを聞いて、夢のようです」
維新は初めて和歌山県の小選挙区で議席を獲得。“保守王国”の牙城を崩しました。
【日本維新の会 馬場伸幸代表】
「アリも一致団結すれば、象も倒せるということが証明できました」
■「和歌山は自民漬け、いっぺん改革やったらいい」
一夜明け有権者は今回の結果について、
【有権者 70代】
「和歌山は自民漬けになってるから、いっぺん改革やったらいい」
【有権者 60代】
「(維新は)大阪でちょっと強引なイメージがあるんで。だからといって、和歌山の自民党を応援したいという強い気持ちもないんやけども」
3児の母の林さん。今後、子育て政策に力を入れたいと話します。
【日本維新の会 林佑美さん】
「主婦目線、母親目線、女性目線で、子育て支援の充実を一生懸命頑張っていきたいと覆っています」
(関西テレビ「newsランナー」2023年4月24日放送)