維新は、統一地方選で全国の地方議員を選挙前の約1.5倍となる“600人以上”に増やすことを目標に掲げてきました。
結果、大阪府内の7つの市長選で4勝。しかし重要視した維新の新人候補と現職が戦う選挙で勝利したのは、高石市のみでした。また、大阪府外の市長選では、京都府木津川市と奈良県生駒市で候補者を擁立しましたが、いずれも敗北を喫しました。
■維新の地方議員 意外にも?!東京で議席増やす
一方、意外なところで議席を増やしました。それが東京。23区の区議会議員選挙です。
【日本維新の会 吉村洋文共同代表】
「維新の改革やんなきゃ。僕たちは将来の利益を向いた政治をします。次世代の方を向いた政治をします。これをやらせてもらいたいんです」
全国的にも知名度の高い“維新の顔”吉村共同代表も、選挙戦最終日は東京にはりつき、支持の拡大を図りました。
これまで東京23区で、維新の区議会議員は5人のみ。東京にも強固な地盤を築こうと、今回は49人の候補者を擁立しました。
象徴的な候補者となったのが、東京都北区で維新から立候補した佐藤さん。
【日本維新の会 佐藤ことさん】
「私自身がこれで結果を出せれば、そういう道もあるんだってふうに、立証というか、見せられたらなと思っています」
選挙期間中に出産するという異例の選挙戦を戦いました。
吉村共同代表も、佐藤さんは維新だから立候補できたとアピール。
【日本維新の会 吉村洋文共同代表】
「他の政党だったら、多分ここは公認はしてなかったと思います。公認になっても取り消しですよ。実際に政治の世界は、男性社会だから、古いしきたりがいっぱいあります」
結果、佐藤さんは2位候補に約2500票の大差をつけ、トップ当選を果たしました。
■23区で擁立した49人のうち47人当選 維新が躍進
23区全体で擁立した49人のうち47人が当選し、躍進を果たした維新。
選挙期間中、東京の街の人に、「維新」の印象について聞いてみると、
【東京の有権者女性】
「うちの妹なんかは、元々そんなに別に維新を応援しているわけではないんですけど、吉村さんは好きです。多分女性は、吉村さん好きな人多いんじゃないでしょうかね」
【東京の有権者男性】
「まあ言い方あれですけど、自民がパッとしないで、他の立憲もパッとしないっていう中で、どんどん新しいことやってたらいいんじゃないかなという点では、維新とかに期待したい部分は大きいかなと思います」
吉村人気や、消極的な選択で維新に投票したという側面もあったようです。とはいえ、これで維新の地方議員は774人に。目標としていた600人を大きく超えました。
■「自民党がビビるような野党が日本の政治に必要」
馬場代表と吉村共同代表はこの結果について、
【日本維新の会 馬場伸幸代表】
「まだまだ自民党に比べると“ひよこ”の存在であるというふうに思いますので」
【日本維新の会 吉村洋文共同代表】
「自民党がビビるような野党、これが僕は日本の政治に必要だと思っています。その足掛かり、第一歩を踏み出せたのではないか」
統一地方選で確実に勢力を拡大した維新。今後、国政にどのような影響を与えるのでしょうか。
(関西テレビ「newsランナー」2023年4月24日放送)