岸田首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件。規制線が解除された事件現場の、雑賀崎漁港から、坂元龍斗フィールドキャスターがリポートします。
【坂元龍斗フィールドキャスター】
雑賀崎漁港からお伝えします。まさに事件があった場所がこちらです。岸田首相の動き、木村容疑者の動き、それから爆発物に関してお伝えします。
■雑賀崎漁港 岸田首相の演説に200人ほどが集まった中で事件が発生
大きな屋根の下、演説を聞きに来た聴衆が200人ほどいました。まず岸田首相は、地元のエビなどを食べていました。その後、大きな生けすの向こう側を通り、それから小屋の前を通って、小屋の横辺りで演説前の打ち合わせをする形で、関係者と岸田首相が話をしていました。
その時に木村容疑者が、鉄製の爆発物とみられるものを投げました。どのように投げたのかはまだ分かっていません。岸田首相の立っていたところまで、距離にして10メートルぐらいです。成人男性であれば、ある程度重さがあっても、コントロールできるものなら、投げ込むのは難しくない距離なのかと思います。
木村容疑者は、爆発物を投げた後、ここで漁師の方に取り押さえられました。そして投げた先では爆発がありましたが、木村容疑者のもとに警察やSPがきて、周りの方も取り囲んで、押さえられて、最終的にはあちらのコンクリートの壁のあたりまで引きずられていきました。そしてパトカーが来て、連れて行かれたということです。
爆発物に関してですが、投げた後に白いチョークの痕がある辺り、爆発物が落下した場所とみられます。落下した後、SPの方がはじきました。こちらにある黒く焼け焦げたようなところで、約1分後に爆発したものとみられます。漁協関係者によりますと、現場検証の際に、ここに5個、6個ほどナットが落ちていたということです。それが爆発によって飛んだものだとみられます。
■鉄製パイプは40メートルほど飛び、壁をへこませたとみられる
聴衆の方お1人、破片が背中に刺さったとみられています。さらに15センチほどの鉄製のパイプが40メートルほど離れたところまで、おそらく上空を飛んでいきました。こちらの小屋の硬いトタンの壁がへこんでいます。かなりのスピードで飛んできて、壁をへこますほどの衝撃があったとみられます。鉄製のパイプは現場検証時に、トタンの壁の向かいの緑のネットに掛かっているのが見つかりました。今のところ聴衆の方でけがをされたのはお1人とされていますが、もし鉄製パイプがどなたかに当たっていたら、危険なものであったと言えるでしょう。
(Q。爆発音を聞いて、心理的に不安な状況になっている方などはいませんか?)
【坂元キャスター】
「お子さんを抱えた方が大きな悲鳴を上げていました。関西テレビの女性記者も現場にいたのですが、やはりこの場所に戻ってくると、心理的にちょっと不安になると話していました。聴衆の方のお話は聞けていませんが、不安になっている人がいてもおかしくないと感じます」 以上、規制線が解除された事件現場の雑賀崎漁港から、坂元龍斗フィールドキャスターのリポートでした。
(関西テレビ「newsランナー」2023年4月17日放送)