桜に秘められた物語をお伝えしている「関西桜ストーリー」。和歌山県にある「謎の一本桜」をご存知でしょうか。
和歌山県田辺市にある世界遺産・熊野本宮大社。かつて境内があった大斉原(おおゆのはら)は、桜の名所としても知られています。
そこから200メートルほど離れた堤防沿いに、ぽつんとたたずむ一本の桜があります。地元では「堤防の一本桜」と呼ばれています。
【カップル】
「もともと私、実家は和歌山だが、こんないい所あるんだと感動しました」
【木陰で団子食べてる女性2人】
「この土手ずっと日向でしょ、ここだけ日陰だから、ここを目指してきた。お団子食べるのにちょうどいい」
訪れた人を穏やかな気持ちにしてくれる一本桜。しかし、なぜここに一本だけ咲いているのでしょう?
【地元の人】
「ひとつだけ、ぽつんというのは不思議な感じがしますけど、謎ですね。20年以上前からですね、この桜があるのは。地元にいてもわからない。いわれは聞いてないんですけどね」
【ガイドの女性】
「気づいた時にはあそこに桜があるねという感じ。この堤防に1本だけあるのは、すごくいいロケーション。お弁当食べる時には、あそこの場所いかがですかとお勧めする場所ではありますね」
誰がいつここに桜を植えたのか。答えは謎のままです。
【訪れた女性】
「植えた人の気持ちを想像すると楽しいですよね、その人の想いを受け取っているかもしれないから、きっといい人だと思います、幸せを願って植えたんだと思います」
その昔、ここに桜を植えた人。あなたの桜は今年も咲き誇り、訪れた人の心を癒しています。すばらしい桜をありがとう。