大阪最後の一等地、「うめきたエリア」の再開発で整備された、大阪駅の新しいホームが18日の開業を前に公開されました。世界最先端の駅の姿を取材しました。
【記者リポート】
「大きなスクリーンが特徴的なこちらのエリアに新しいホームの改札口が完成しました」
16日、報道陣に公開されたのは、「うめきた2期地区」の地下に開業する大阪駅の新しいホーム。
およそ6年の工事期間を経て18日に開業を迎えます。
大阪駅とグランフロントの間にできた「うめきた地下口」。
【記者リポート】
「現在の大阪駅の端に新たな入り口ができています」
大阪環状線などが停車する現在の大阪駅から乗り換えが可能で、連絡通路を歩いていくと新しいホームの改札につながっています。
このホームには、これまで大阪駅には停車しなかった新大阪と関西空港を結ぶ特急「はるか」や、新大阪と和歌山を結ぶ特急「くろしお」などが停車します。
新しく作られた新ホームのエリアには、世界最先端の技術が詰め込まれています。
【記者リポート】
「新しいホームができたことで、迷わないように案内してくれるのが…こちらのスクリーンです」
この『デジタル可変サイン』は、スマートフォンで事前に行き先を登録しておくと…1人1人に記号が割り当てられます。
駅の案内板に近づくと、割り当てられた記号が表示され、自分専用の行き先を表示してくれます。 そして、改札に着くと…
【記者リポート】
「新たに導入されたのが、こちらの改札。なんと、顔認証で通過することができます」
この『顔認証改札機』は、事前にアプリで顔データなどを登録しておくと、カードをタッチせずに通ることができます。(マスク着用は認証可能、帽子・サングラスは認証不可)
現在は「実証実験」中で、当面は、JR西日本の社員と事前にアプリに登録した大阪・新大阪間のICOCA定期券を持つ乗客のみが利用可能です。
【大阪駅・渡辺弘幸駅長】
「2025年(の大阪万博)に向けて大きく変わっていく大阪駅周辺の変化も楽しんでいただけたら」
新ホーム開業と最先端技術で、大阪駅はさらに便利になりそうです。
■大阪のゲートウェイ機能がさらに拡充へ
3月18日、大阪駅の新しいホームが開業することによってアクセスがどのように便利になるのか?
まず新しいホームには特急「はるか」や「くろしお」などが停車するようになります。JRでは今までは「はるか」や「くろしお」を利用して関西空港や和歌山方面に行こうと思っても、新大阪や天王寺から乗車する必要がありましたが、今後は大阪駅からアクセスできます。
そして、今後この新ホームを使用して、さらにアクセスが向上する大きな計画が2つ進んでいます。
≪なにわ筋線≫
2031年に開業を予定している「なにわ筋線」は大阪駅の新ホームを使って、JR難波駅や南海電鉄の新今宮駅につながる。特急「はるか」「くろしお」も「なにわ筋線」に乗り入れることによって、大阪・梅田エリアから関西空港へのアクセスが約20分ほど現在より短縮される見込み。
さらに、なにわ筋線と同時期の2031年に阪急電鉄も新たな路線を開業することを目指しています。
≪阪急連絡線≫
新大阪駅から阪急十三駅を結び、さらに十三駅と今回の大阪駅の新ホームを結ぶ計画。 阪急に乗って、新大阪や関空に行ける。
阪急はすでに梅田に駅がありますが新線を作るということにはどのようなメリットがあるのか?関西テレビの神崎博デスクは、「阪急としては新大阪駅と関空につなげたいという悲願がずっとありました。さらに、新たになにわ筋線ができることによって十三と結べて、さらに便利になっていきます」と話しました。
18日開業するJR大阪駅の新たなホーム、今後の関西の鉄道網の進化の起点として大いに期待されます
(関西テレビ「報道ランナー」2023年3月16日放送)