さよならマスク!13日から「個人の判断」 久々のハイタッチに…マスクなしでトレーニングを楽しむ人の姿 脱マスクで「化粧品需要」も 2023年03月13日
今となっては信じられない光景が広がっていた3年前。
店先から「マスク」が姿を消しスーパーやドラッグストアにはマスクを求める行列が出来ました。
20枚入りのマスクが5000円で売られるなど価格が高騰。
入荷してもすぐに売り切れる状態が続き、マスクをめぐり客同士で殴り合いのケンカまで…まさに”マスク狂騒曲”が繰り広げられていました。
あれから3年、マスクを着けるか外すかは、13日からは「個人の判断」に委ねられることになりました。
駅や車内では客への「マスク着用の呼びかけ」もなくなり、駅などに貼ってあったポスターもすべて撤去されました。
【会社員】
「きょうから文句言われる筋合いがないなと。きのうまで着けていましたけど。(車内でも)冷たい視線じゃなかったと思いますよ」
しかし…
【記者リポート】
「地下鉄の車両を見てみますと、ほとんどの客がマスクを着けているようです」
先週の同じ時間帯の映像と比べてもほとんど違いは見られません。
【利用客(40代)】
「皆さん着けてらっしゃるので、着けた方がいいかなって」
【利用客(20代)】
「化粧するのがめんどくさい、とかあるので(マスクが)あったら楽です」
【利用客(80代)】
「私も歳だから怖い。まだ死にたくないからコレ着ける」
駅員や乗務員も引き続きマスクを着けることにしています。
【大阪メトロ・箕作敬大さん】
「13日以降も改札口には消毒液を設置しておりますし、窓を開けての運行は続けていきたいと考えています」
【記者リポート】
「新大阪駅です。通勤電車に比べますと、マスクを着けていない客が多いようです」
新幹線では13日から座席の回転も可能となり、マスクを外して会話を楽しむ姿も見られました。
【福岡から来た人】
「マスク無しで気持ちいい空気を腹いっぱい吸いたい」
【東京に行く人】
「マスクが苦手なんで。不織布とかかゆくなったりするので…」
大阪市の北区役所では、窓口業務の職員以外はマスクが自己判断となりましたが、見渡す限り、職員、来庁者のほとんどがマスクをしていました。
【大阪市北区役所・宮腰研司さん】
「状況に応じて個人個人でお互いに強制し合わないように、それについては伝えております」
スポーツジムでも13日からマスクなしでトレーニングができます。
【利用者】
「まだなかなか慣れてない方多いから外してない方のほうが多いですけど、ええんちゃいますかこの方が。ワクチンを5回ぐらい受けてますからね、そんなに心配せずにやってますけど」
しかし…、
【記者リポート】
「マスクを外してトレーニングしている人はまだ少ないようです」
【利用者】
「うちは夫も高齢で、息子も糖尿があるので、万が一かかったら大変やから、極力はするようにしとかなあかん」
【利用者】
「私は着ける方が好き。自分としては。歳が隠れるから、もうそれだけの話」
マスクの着用は利用客の判断に委ねられますが、スポーツジムとしてはこんな懸念も…
【HOS小阪フィットネスクラブ 垂脇匡宏支配人】
「まだマスクを外すことに対して抵抗を持っている方もおられますので、その方とマスクを外したいという方の意思のぶつかり合いに関してはちょっと懸念しております。マスクを着ける、着けないでのトラブルに関してはスタッフの方では注意しにくくはなります」
ボウリング場をのぞいてみると…
【記者リポート】
「マスクをしていない人もマスクをしている人もハイタッチで喜んでいます。コロナ前の日常に戻ったようです」
このボウリング場では、これまでマスクの着用とともに、「エアハイタッチ」を呼びかけてきましたが、13日はその張り紙がなくなっていました。
【お客さん】
「気持ちいい」
「ホッとしてます。苦しくてね。ずっと、だから、もうほんと嬉しいです。みなさんも追々取っていかれると思います」
【HOSボウリングスペースhit 名倉祥平支配人】
「4月から高校、大学の入学シーズン、そのあたりに(お客さんが)戻ってきてくれることを期待しています」
感染対策の緩和は、百貨店でも。
【記者リポート】
「百貨店では、これまで大きな看板を掲げて『マスク着用のお願い』を続けてきましたが、撤去されました。百貨店側が続ける感染対策についてのみ、小さく案内がされています」
そんな高島屋大阪店では訪れる人にある動きが見られるそうで・・・
【高島屋大阪店・袁正記さん】
「やはり化粧品というアイテムで、お客様の要望が多くなっている」
特に、頬や唇などマスクで隠れていた部分に使う化粧品を手に取る人が増えているということです。
店頭では早速口紅を試している人がいました。
【客】
「(マスクを)外す機会も増えてきそうやもんな。だから外しても(色が)取れないようなものが欲しくて」
「チークとか。たぶんコロナ禍になって買ってないと思います。もともと化粧が好きなので、色んな色のやつ買いたいと思います」
-Q:でもきょうはマスクをしているんですね?
【客】
「しています。一応」
百貨店は、新型コロナがインフルエンザと同じ扱いになる5月にかけて化粧品の売上アップに期待しています。
【高島屋大阪店 袁正記さん】
「春ということでおでかけが増えると思うので、その時に着て行けるファッションなど吟味して購入いただければと思います」
■マスク着用が多数派 その理由は?
この映像を裏付けるのが、FNNの世論調査です(先月18日・19日実施)。
これまで通りマスクを着用するという方が、73%となっています。
マスク着用を続ける理由を街で聞くと、
▼口元を見られるのに抵抗がある
▼メイクや歯のケアが面倒くさい
▼ウイルス自体の感染リスクは変わらない
▼表情がうまくつくれるか不安
▼そもそも花粉症なので今は外せない
▼周りの「外してるんだ・・・」という目が気になる
などの意見がありました。
一方で、厚労省は「交通機関の混雑時」、「医療機関」、「高齢者施設」などではマスク着用を推奨しています。
学校では、4月1日以降「マスク着用を求めない」が基本になります。
【関西テレビ・神崎博解説デスク】
「関西テレビでは、取材に行くときはスタッフ一同マスクをするルールにしています。リポートを撮影する時は外すこともありますが、インタビューをする時はマスクをしています」
慎重な滑り出しとなった「脱・マスク」への道。コロナ前の光景が戻るにはもう少し時間がかかりそうです。
(2023年3月13日 関西テレビ「報道ランナー」放送)