阪神百貨店・梅田本店で、「質流れ品大バザール」が開催されています。名物バイヤーのオープンまでの舞台裏に密着しました。
■最大5割引き! 阪神百貨店・梅田本店「質流れ品大バザール」
ずらりと並んだ高級なブランドバッグに腕時計、そしてジュエリー。これらすべて、新品の価格から最大5割引の“お値打ち商品”です。
【男性客】
「パッと見だけでも格安な商品がそろっていると思います。(–Q:予算は?)50万ぐらいですかね」
【女性客】
「朝一番に神戸からやってきました。ゆうべ寝られませんでした」
毎年恒例、阪神百貨店の「質流れ品大バザール」(2023年3月1日から13日まで開催*最終日は午後5時まで)。円安で物価が高騰するなか、中古のブランド品が格安で手に入るとあって売り場には大勢のお客さんが訪れています。
【阪神梅田本店 連藤誠一郎バイヤー】
「掘り出しの商品でお客様も宝探しのように探して、喜んで帰っていただければなと」
1日に4億円も売り上げる催し、その舞台裏に密着しました。
■少しでもブランド品を安く…名物バイヤー「値下げの鬼」に密着
「質流れ品大バザール」を取り仕切る、連藤誠一郎バイヤー。この道20年以上のベテランで、通称「値下げの鬼」。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「催しの開催まで約2週間、最後にこんな商品を阪神用に用意してほしいと(質店に)交渉できると思うので楽しみ」
早速向かったのは、ブランドバッグなどを取り扱う質店「さのや」。
現在、中古品の流通価格は円安や物価高の影響を受けて1~2割ほど値上がりしているそうです。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「12万1000円なのですけど、イチオシでお客様に提供していただきたいなと」
【さのや 営業・販売部 大野悟 担当部長】
「かなり厳しいところではあるのですけど…11万ぴったりぐらいまで、せっかくなのでやらせてもらいます」
さらに連藤バイヤー、質店の棚から高級ブランド・セリーヌの一番の人気のモデルのバッグを取り出しました。
【さのや 営業・販売部 大野担当部長】
「いやー、厳しいですね」
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「多分どこにも出てこない、新古品ですし」
【さのや 営業・販売部 大野担当部長】
「分かりました、せっかくなのでお客様が喜んでもらえれば」
交渉成立のようです。
「質流れ品大バザール」では、全国の質店が様々な商品を販売します。お客さんに低価格で買ってもらえるよう、連藤さんのミッションは、ズバリ“販売価格を下げる”ことです。
引き続き、こちらは質屋の「さのや」。連藤バイヤーさらに人気ブランドの商品を手に交渉です。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「31万9000円(の値札が)付いていますけど、30万円を割って」
【さのや 営業・販売部 大野担当部長】
「値段はぎりぎりのところで喜んでもらえるよう付けているのですけど、そこまで言われると…特別価格の29万円で…もう勘弁してほしいです」
質店も、“値下げの鬼”連藤さんの前ではなすすべがありません…。
イベントを楽しみにしているお客さんのために、店頭に出す厳しい価格交渉もバイヤーの仕事です。
続いてやって来たのは宝石店。催しに出すジュエリーの品質チェックもバイヤーの責務です。
【MIDORIYA 菅野雄太さん】
「カルティエの現行商品(です)」
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「見させてもらいます!石もほんときれいですし、爪もレール止めできれいな状態」
連藤バイヤーは世界で最も権威ある宝石の鑑定機関「米国宝石学会鑑定士(GIA・GG)」の資格を持っているのです。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「100パーセントの状態でお客様に買っていただくというのが百貨店の使命。できる限りはルーペで色々見たり検品をしています」
催しには全国から30以上の質店が集まるため、1年近くも前から準備を行っていました。
■阪神百貨店主催のオークション 質店が一般客からブランド品を買い取り
催しまで残り5日。阪神梅田本店の一角に設けられたとあるブース。
女性が入室すると…スーツ姿の人も続々と入っていきます。
≪室内の様子≫
「せーのでどうぞ!」
「2万2000円」
「2万6000円」
「2万円」
「2万3000円」
…
「2万6000円が1番高いです」
実は…阪神百貨店主催で、質店が一般のお客さんから中古のブランド品を入札方式で買い取るイベント『買い取りフェア』を行っていたのです。
≪オークションの様子≫
「どうぞ!」
「16万8000円」
「19万円」
「18万9000円」
「22万がいてます」
「13万5000円」
入札方式のため、13万5000円から22万円まで、8万5000円の開きが…。
–Q:自分の想像より高い?
【買い取りフェアの参加客】
「めっちゃ高い」
–Q:これとこれで50万近くありますね?
【買い取りフェアの参加客】
「そやね…びっくり!きょう来てよかったわ。テレビ用かな?」
予想を超える買い取り金額に女性も思わず笑顔!
“値下げの鬼”、質店が買い取ったばかりのバッグにも狙いを定めます。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「(値段は)どれくらいで当日出てきますかね?」
【買い取りした質店】
「30万円台前半ぐらいで出したいかなと」
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「これで30万円は切って…(出してください)」
思わず質店の人も“苦笑い” …
さらに、もう一つのブランド品についても連藤バイヤー、値段交渉をします。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「どれぐらいで出てきますかね当日?」
【買い取りした質店】
「10万円以下で出てくると思います」
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「もっと(安く)いけるでしょ」
【買い取りした質店】
「定価は高いですからね」
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「大体、6万円ぐらいで出てきそうな感じがしますけど…頑張ってください」
最後の最後まで値下げの交渉!さすが“値下げの鬼”です。
■格安なブランド品16万点がズラリ…最高値は4980万のダイヤモンド
催しの前日、トラックから続々と商品が運び込まれていきます。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「宝の山がいっぱいありますから、あしたからお客さんも喜んでもらえると思います」
目標としていた15万点を優に超える、16万点近い商品が会場に集まりました。
催し当日。午前10時の開店と同時に、売り場には大勢のお客さんが!中には、入場制限がかかってしまう売り場も…
買い取りイベントに来ていたあの女性客も!
【買い取りイベントに来ていた女性客】
「ルイヴィトンのオンザゴーのPMを買いました」
–Q:お値段はいくらですか?
【買い取りイベントに来ていた女性客】
「内緒ー!」
–Q:他にも何か買われるのですか?
【買い取りイベントに来ていた女性客】
「もう一点、ぶらっと見ようかなと。カメラのない所で(笑)」
全ての商品は現品限り。
売り場には、高級ブランドのバッグや財布、ジュエリーが所狭しと並べられています。
中には、358万円で販売されているカルティエの腕時計(参考価格:約450万円)や、ダイヤモンドがあしらわれたブレスレットは、2980万円です(参考価格:約5000万円以上)。
この催しの最高額は、4980万円のダイヤモンドでした(参考価格:8000万円超)。
連藤バイヤーが苦労して全国から集めた商品の数々。お客さんは思い思いの時間を過ごしていました。
【阪神梅田本店 連藤バイヤー】
「高品質の百貨店らしいグレードを保って、お客さまに喜んでいただけたならば満足しています」
あなたにぴったりのお宝に出会えるかもしれません。
(2023年3月3日放送)