スケボー2人組が商店街のクリスマスツリーを破壊…防犯カメラに一部始終 修理には100万円が必要 商店街は被害届を出す構え マナー違反の若者が問われる罪は 2022年12月08日
京都市中京区の商店街で、クリスマスの装飾が壊されているのが見つかりました。防犯カメラには「スケートボード」による迷惑行為が映っていました。
■クリスマスツリーに大きな穴
【新京極商店街振興組合 西澤摩耶理事】
「組合員全員が怒り心頭ですね」
きらびやかに装飾されたクリスマスツリー。今年、開通150周年を迎える人気の観光地・京都市中京区の「新京極商店街」に設置されています。しかし…
【記者リポート】
「商店街の真ん中のオブジェに、大きさ10センチほどの穴が開いてしまっています」
クリスマスムードが一転、何故こんなことになってしまったのでしょうか。
【西澤理事】
「12月1日に、線のようなものとへこみが見つかりました」
商店街の理事は、この傷はスケートボードによってできたと言います。
12月5日午後11時ごろの防犯カメラの映像には、歩行者がいるのにも関わらず、スケートボードで走り回る2人組の姿が。ツリーの台座に何度も飛び乗っています。
【西澤理事】
「ツリーを楽しみに来ている方もいるので、申し訳ない気持ち」
この商店街はスケートボードの走行を禁止していますが、迷惑行為は今年の春ごろから続いています。ツリーを守るため周りに柵を設置し、地面に手をつくスケートボーダーが不快に思うよう道に水をまくなど対策を講じましたが、その甲斐もなく、大きな穴が開いてしまったというのです。
他にも地面のタイルが欠ける、夜中に騒音がやまないなど、近隣住民は悩まされています。
【西澤理事】
「もう黙ってられない。しかるべき場所でしていただきたいので、そういう場所作った方が…もっと増やしてと思います」
ツリーを直すには、およそ100万円かかるということです。新京極商店街は12月9日、警察に被害届を提出することにしています。
■どんな罪に問われる?
今回の件は、2つの罪に問われる可能性があります。
まずオブジェが壊れていることから、「器物損壊罪」に問われる可能性があります。
故意かどうかが大きな要件で、普通に通行する中でたまたま当たってしまった、といった場合は過失になりますが、『壊れるかもしれない』という考えがあった場合は、3年以下の懲役か30万円以下の罰金、科料が科される可能性があります。
また、私道ではなく公道なので、「道路交通法違反」に問われる可能性もあります。こちらが適用されると、3カ月以下の懲役か5万円以下の罰金が科されます。
オリンピックでのスケボー人気の高まりを受けて、京都市は2021年、市内の3カ所に専用エリアを設置しました。 市は専用エリアでのスケボー利用を呼び掛けていますが、3カ所とも、繁華街に位置する新京極商店街からは距離があります。
新京極商店街振興組合の理事からは「近くの商店街からも苦情が出ている。スケボーを利用する若者とも共存していきたいので、近くに練習場所ができれば…」という声もありましたが、市街地は土地も高く、実現は困難と思われます。
マナーを守って楽しむ人の肩身が狭くなることのないよう、自制が求められます。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年12月8日放送)