サッカーFIFAワールドカップ・カタール大会の応援に沸いた日本。未明まで繰り広げられた激闘に、翌日は眠気をこらえるのに必死、という人も多かったのではないでしょうか。
そんな中、ある“特別な取り組み”をした大阪の会社を取材しました。
初のベスト8が懸かった日本対クロアチア戦。関西の街は日本代表への声援であふれていました。
大阪市中央区にあるコンサルティング会社では、午前2時前にも関わらず、社員が一丸となって応援。
皆さん、夜が明けてからの仕事が気にならない様子ですが…
【社員】
「社長から直々に『2時間遅刻していいよ』と“容認の令”が出ているので。どれだけ延長しても最後まで見れる安心感がある」
なんと社長から、サッカーを観戦した社員の睡眠不足を解消するため、最大2時間まで「遅刻OK」のお達しが出たというのです。
この会社では、前週のスペイン戦でも午前中を休みに設定。仕事などで出社を遅らせることができない人には、2時間早く帰宅することを認めていました。
【トゥモローゲート 西崎康平 代表取締役】
「短期で見たら、稼働が止まったりするわけじゃないですか。売り上げ、利益が下がると思われがちなんですけど、それをやることによって社員が前向きになったり、会社が好きになったり、やりがい持ってくれたりメリハリつけてやってくれたり生産性が上がったり…長い目で見たときにプラスになるっていう判断で」
ベスト8を懸けたクロアチア戦は、運命のPK戦へ。心を一つに見守りますが…
残念ながら、日本は敗退。
【西崎代表取締役】
「何時?今」
【社員】
「3時です」
【西崎代表取締役】
「3時!ゆっくり寝ようか。お疲れさまでした」
午前3時過ぎに解散した社員たち。翌日は気持ちを切り替えて、いつも通り出勤する人も多そうですが…
【記者リポート】
「午前10時です。普段ならみなさん出社している時間ですが、まだオフィスが静まり返っています」
定時の10時に出社したのは、どうしても仕事が調整できなかった1人だけ。社長は10時30分に、「誰もおらんし!」と笑いながら出社しました。
他の社員たちは、「遅刻OK」時間ギリギリの正午前に続々と出社。
【社員】
「さすがに眠たいなという感じですけど、ぐっすり寝れたんでリフレッシュして仕事頑張れそうです」
【社員】
「11時50分ぐらいに来ました。結構ギリギリ、最後の1人かなと思ったけど全然そんなことなかったです。(遅刻OKは)正直めちゃくちゃありがたいですね。仕事はがっつり、しっかりメリハリきかせてやりたいと思います」
しっかり休んで、しっかり働く。4年後には日本が勝ち進み、「公認遅刻」がさらに長く続きますように。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年12月6日放送)