車体も座席もシカまみれ! 近鉄奈良線に「ならしかトレイン」登場 子供たちに一番人気のつり革、模したのは奈良公園名物の“あのせんべい”? 2022年12月05日
12月5日から、かわいらしい列車が近鉄奈良線を走っています。その名も「ならしかトレイン」。ひと足早く行われた試乗会の様子を取材しました。
■大盛況の試乗会
近鉄・大阪上本町駅に現れたのは、初登場の「ならしかトレイン」。土日の2日間で行われた試乗会には4732人が応募、抽選をくぐり抜けた1200人が招待されました。
シカ柄のシートから電車でよく見かけるステッカーまで、車内のあらゆるところがシカで埋め尽くされています。
壁に描かれたシカは緻密に計算されていて、前の座席に人が座ると…
――Q:お父さんから角が生えているように見える?
【姉妹】
「見える!耳もある」
子供たちの一番人気は、つり革です。
【子供たち】
「あれが一番かわいいかな、あのくっついてるやつ」
「つり革の部分です。付けるのが大変だろうなと思いました」
■「ならしかトレイン」製作現場へ
ならしかトレインは、どのように作られたのでしょうか。報道ランナーの取材班は、11月14日に製作現場をのぞき見していました。
通路にずらりと並ぶのは、外された通常のつり革。代わりに…
【記者リポート】
「つり革の上にかわいらしいシカがいます。つり革の色も普段とは違うようです」
【近鉄営業企画部 吉見優一さん】
「こちらのつり革は鹿せんべいを模した色となっていまして、上のシカが、手に持っている鹿せんべいを食べに来ているというイメージで作りました」
付け替えたつり革は634個。細かく工夫できた理由を、企画した本人に聞いてみると…
【近鉄営業企画部 吉見優一さん】
「コロナで時間があったっていうのもあって、結構しっかり企画をさせていただきまして。移動中であっても、奈良に行く気持ちを盛り上げて楽しんでいただきたいという思いで作りました」
長い時間をかけた「こだわり設計」。デザインを依頼されたイラストレーターのげみさんも、この仕事に並々ならぬ情熱を注いだようで…
【げみさん】
「実際に取材して奈良をいろいろ巡って、いろんな角度・状況から見えるシカを魅力的に描けたらなと思って。今後、思い出に残る電車になればいいなと思います」
この日に合わせて、近鉄奈良駅には「奈良公園前」という「副駅名」がつけられました。これも近鉄が奈良を激推しする、新たな観光PR戦略です。
【近鉄奈良駅 平田洋介駅長】
「近鉄奈良駅の徒歩圏内に奈良公園がありますので、奈良公園は近鉄奈良駅が大変便利であることを、国内外のお客様に広く知っていただければと思っております」
「ならしかトレイン」は12月5日から、近鉄奈良駅と阪神神戸三宮駅とを結ぶ快速急行などで活躍しています。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年12月5日放送)