年間1.3兆円の損失に? 40~50代を悩ませる『更年期』 日常生活に支障が出たり、退職を余儀なくされる人も… あなたは大丈夫? 2022年10月27日
3年後には、市場規模が5兆円になるという試算もある更年期症状・更年期障害。
経産省の調査によると、女性の“更年期”による退職などを半減することができれば、年間1.3兆円の経済効果があるそうです。
多くの人が悩まされる“更年期”について、関西テレビの加藤さゆり記者が取材しました。
■“更年期”ってそもそも何?
更年期(症状・障害)というのは、ホルモンバランスの変化による体調の不調のことを言います。女性の場合は、女性ホルモンが急減する閉経の前後、個人差はありますが、45~55歳ごろと言われています。
“更年期”は、女性だけにあるものではありません。
男性の場合は、30代から男性ホルモンが減少し始めて、40代ごろから症状が出始めると言います。ただ、女性より変化が緩やかで、気付かないこともあるそうです。
“更年期”の症状には、身体的には「頭痛」「ほてり」「発汗」、精神的には「不安」「憂うつ」「イライラ」などがあると言われています。
個人差はありますが、日常生活に支障が出るほどの症状の人もいます。
■気付いてないかも?“更年期”チェックリスト
次の症状がみられる方は、“更年期”の可能性もあります。
個人差はありますが、それぞれ女性、男性に出やすい症状です。「ほてり」や「イライラ」など、男女共通で出やすいものもあります。
<女性>
・顔のほてり、手足の冷え
・怒りやすい、イライラする
・疲れやすい
・寝つきが悪い、眠りが浅い
<男性>
・ヒゲの伸びが遅くなった
・性欲の低下
・筋力の低下
・神経質になった
■取材を通して感じたこと
「更年期」は「思春期」と同じで普通のこと。まずは自分で更年期に気付くことが大切で、周りの理解が必要です。
少しでも更年期障害かなと感じたら、深刻になる前に医療機関で受診するようにしてください。
女性は産婦人科、男性は泌尿器科などです。あくまでもホルモンの問題なので、精神科ではなく、産婦人科や泌尿器科を受診してください。
“更年期”は誰もが迎えるものなので、正しく理解し、みんなで乗り切っていく必要があります。
“更年期”が社会問題にならない理由は「言いにくいから」だと指摘する政治家もいます。タブー視することなく、社会全体で取り組んでいく必要がある課題です。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月27日放送 記者:加藤さゆり)