近江牛の“肉ガチャ” 「『こんなん当たった!』って楽しく食卓を囲んでほしい」 京都の精肉店がしかけ どれが当たっても金額以上のプレミアム付き! 赤字覚悟の大展開で描く理想図 2022年10月21日
今、京都で『ある自動販売機』が人気です。設置しているのは、飲料メーカーではなく精肉店。一体どういうものなのでしょうか。
京都市山科区にある精肉店。設置されている自動販売機には、『24時間営牛中』の文字が。1回1000円で、ハラミやタンなどを買うことができるのです。
中でも人気なのが…
【利用客】
「目指せサーロインステーキ!頼んだ」
「いきます!」
肉のどの部位が出てくるのか分からない、その名も「肉ガチャ」。1回2000円か3000円を選ぶことができ、「超大当たり」を引くと、1枚4000円相当のステーキが3枚も入っています。
【利用客】
「すごい!ステーキ?プレミアム近江牛ステーキ、やったー!」
「3000円で、3980円のステーキが出ました」
これからBBQに行くという仕事仲間のグループは、絶対食べたい肉は店内で買い、肉ガチャを『面白いネタ、楽しめる材料』として体験していました。
この「肉ガチャ」を仕掛けたのは、京都の精肉店「やまむらや」。
新型コロナの流行を受けて、店頭以外の方法でお肉を買ってもらいつつ、楽しみも提供したいという思いから始めました。
入っているのは全て近江牛で、どれが当たっても金額以上のプレミアム付き。自動販売機に入れる前に真空パックで急速冷凍し、うまみを逃すことなく販売しています。
【やまむらや 吉井祐介さん】
「大当たりはうちが損します。確実に損しますけど、社長の考えで『食は人を緩ます』ということで。『食事を一緒にすることで人間関係が良くなる』っていうのが一番の目的で。『自販機で当たった!』『今日ガチャでこんなん出てん!』って持って帰って、そこから食卓が明るくなればいいかなと」
その思いが通じ、「肉ガチャ」自販機は1年で、京都を中心に62台まで増えました。冷凍用の倉庫は補充用の肉でいっぱいですが、10日ほどでさばけるという人気ぶり。
利用した人は…
【利用客】
「何出るかなって楽しみやった。出たら、何やこれ?って」
「面白そうやなって。イベント感があるし。何がどれぐらい出て、どう食べて、っていうのがあるので、ドキドキ感ありましたね」
【やまむらや 吉井祐介さん】
「100台を目標にしています。そこから京都で『やまむらや』を知ってる方以外にも知ってもらって、ガチャを使って楽しい食事をしてもらう。『またガチャしたいね』って、どんどん楽しい食卓を囲む人が増えて行くのが願いです」
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月21日放送)