「ドラフト」直前取材 “コロナに泣いた”京都国際の左腕・森下瑠大選手 試練を乗り越えて目指すプロ野球 家族と共に追いかけた『夢』はかなうか 2022年10月19日
10月20日、プロ野球のドラフト会議が開かれます。家族で夢見たプロの世界を目指す高校生を取材しました。
世代ナンバーワン左腕の呼び声も高い、京都国際高校の森下瑠大(もりしたりゅうだい)選手。
【京都国際高校 森下瑠大選手】
「高校に入る前から、高校からプロに行きたいと目標を決めてやってきたので。大学を考えることはなく、最初から高卒で行こうと決めていました」
チームを4度も甲子園に導き、2年生の夏には甲子園ベスト4入りを果たすなど、華々しい成績を残してきましたが、今年の春にはある出来事が…
【森下選手】
「本当に悔しいというか…あまり現実として受け入れることができなかったです」
森下選手は小学1年生のころ、6歳離れた兄の影響で野球を始めました。小学校でも中学校でもエースでした。
【森下選手の母・愛子さん】
「普通に静かでした。お兄ちゃんとかと野球で遊んだりするんですけど、そのときはすごく活発、誰が見ても野球が好きやなって。『プロでやりたい』という目標はずっと聞いていたから」
プロを目指して入学した京都国際高校。両親と離れて寮に入った森下選手が、何よりも大切にしているグローブがあります。
【森下選手】
「『家族に恩返し』と書いてます。小さいころからずっと野球をやらせてもらってきたので、その意味を込めて書きました。センバツで使う予定だったんですけど、“あれ”になって…」
特別なグローブと共に、2022年春、全国制覇に挑むはずでした。しかし、新型コロナの集団感染で出場辞退に。
【母・愛子さん】
「次の日に学校に迎えに行ったんですけど、車に乗ってきたときに、あんまり弱音を吐かない子なんですけど『きつい』って一言だけ言って乗ってきたんで。あんまり話さず帰ってきました」
春の悔しさを胸に、最後の夏は県大会を勝ち上がり、再び聖地・甲子園の舞台へと戻ってきました。先発のマウンドに上がった森下選手の手には、あのグローブが。
次は、プロの世界での恩返しを誓います。
【母・愛子さん】
「夢見てきたドラフトなので、名前が挙がってくれたらいいなと思っています」
【森下選手】
「選ばれる保証はないんですけど、選ばれると信じてずっと準備しているので。やるからには1番高いレベルでやりたいと思っているので、そういう気持ちは小さいころあったので。1番は家族に伝えたいと思います」
あす20日、運命のドラフト会議。親子で夢見てきたプロの世界へ、羽ばたけることを信じています。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月19日放送)