「NASAもJAXAもまだやってない」世界初の『無重力アート』制作に京都大学のアーティスト教授が成功 「サウンドオブ生け花」の発展形×赤ちゃんの産声で“宇宙に一つ”の作品 2022年10月18日
10月18日、京都大学で、世界で初めて作成に成功したというアート作品がお披露目されました。
【京都大学アートイノベーション産学共同研究部門 土佐尚子 特定教授】
「無重力、正確に言うと微小重力と言いますが、その中でアート制作をすることを試みておりました」
アーティストでもある京都大学の土佐尚子特定教授が作り上げたのは、無重力下でのアート作品。色とりどりの絵の具が舞い上がり、ねじれるような動きを見せながら伸びていきます。
土佐特定教授はこれまで、スピーカーから流した音の振動で絵の具が動く様子をハイスピードカメラで撮影したアート「サウンドオブ生け花」を作成してきました。それを、人工的に無重力状態を作った航空機の中で実践したのです。
【土佐特定教授】
「音の振動が、無重力の中でどういうふうに液体に対して作用するのかというようなことを、JAXAもNASAもやっていなかったんです。だったら自分でやってみよう、ということ。見たこともない形状、動きを体現したと思いましたね」
流す音は、赤ちゃんの産声。周波数が一人一人違い、まさに世界で一つのアートが誕生するということです。
【土佐特定教授】
「(将来)無重力下で生きていくときにはさまざまな困難に出会うと思うんですけど、そういったところで立ち向かえるようなアートを作っていけたらいいなと思います」
京都大学は、「多くのアーティストが関心を持つ無重力下でのアート作成にいち早く成功したもので、学術的価値が高い」とコメントしています。
アートと最先端のテクノロジーを融合させたこの作品は、唯一無二のデジタルアート「NFTアート」として、1つおよそ5万円から販売される予定です。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年10月18日放送)