7月5日、前週の2倍以上、およそ4500人の新規感染数が確認された大阪。
吉村知事は、6日の会見で、改めて感染再拡大の警戒を強めました。
【吉村洋文知事】
「(6日の新規感染者数は)4600人前後になると思います。今の段階で断定はできないが、このペースで同じように上がっていけば明らかな増加傾向だと思います。(感染拡大の)入口に入っている可能性がある」
大阪・ミナミの発熱外来でも、先週から診察の予約が急増しています。
5日、発熱外来を訪れた13人のうち、8人が新型コロナ陽性。
院長によると、陽性になったほとんどの人が軽症だということです。
【小畠クリニック 小畠昭重院長】
「(以前は)酸素濃度が上がらないから緊急搬送してもらったりとかあったけど、オミクロン株になってから、そういう人は一人もいなくて。過敏に恐れる必要はなくなってきたと思いますけどね」
重症化することも少なくなり、患者のコロナ感染への捉え方も変化しているといいます。
【小畠クリニック・小畠昭重院長】
「『(コロナに)なってもうたか~』という感じですよね、『10日間休まないとあかん』みたいな。ただの風邪やと思ってますよね、みんなね。それでもね、高齢施設で肺炎で亡くなった何人も出ましたよね、インフルエンザでも。コロナでも同じ。そういう所へは感染を広げないように注意は絶対しないといけないですよね」
東京都でも新規感染者数が増加していて、小池知事が警戒感を示し、若い人たちにワクチンの接種を呼びかけました。
感染の急拡大を受けて、制限解除から一転、再び制限に踏み切ったのは、島根県です。
6月中旬から感染者の増加が顕著になり、5日、過去最多となる755人の感染を確認しました。
これまで4つの市に出ていた“飲食店の利用人数と時間の制限”が、7日から県内全域に広がります。(松江市・出雲市・安来市・雲南市の4市は4人以下で2時間以内、その他県内全域は7日から、8人以下で2時間以内)
予約が軒並みキャンセルになったという松江市内の飲食店は、「やっと規制が解除されて、経済を回していきましょうとなった矢先にまた規制となるのは…店側の対応としても本当に難しい」と肩を落とします。
一方、飲食店への制限がない大阪。
ミナミの串カツ店は、観光客などでにぎわっています。
【観光客】
「栃木から来ました。観光です」
「めっちゃおいしい、全部おいしいですよ。何食べてもおいしいよね」
【串かつだるま 道頓堀店 橋優作主任】
「予想以上にお客様に来ていただいて、コロナ前の状態に回復しつつある」
人出が回復し始めた矢先の感染拡大。
飲食店からは制限について不安の声も…
【串かつだるま 道頓堀店 橋優作主任】
「もちろん、感染対策をしっかりしているので、アルコールや仕切りなど。今までしっかりやってきて、結果も残しているので、全く同じ行動制限をかけられたら、(要請を)守ってきた意味がない」
感染拡大に、大阪の街の人は…
【街の人】
――Q:5日の感染者数は4500人以上ですが…
「ええ!そんな増えたん?」
「だんだんみんなまひしてきて、数字聞いても…ねえ。一時、1万人とかいってたから、一緒かなと思うけど」
「みんなワクチン打ってるし、人数気にしても何か、あんまり…。自分自身が気を付けられるところだけ気を付けようかな」
「いずれはインフルエンザみたいな感じになるんかなあと」
コロナ感染「第7波」の入り口ともいえる現状について、関西医科大学附属病院の宮下修行教授は「今の感染者の多くは10~30代の若い層で、重症化しない患者が多い。しかし今後、高齢者にも感染拡大して重症化する人の割合が高まる恐れがある。高齢者に感染を広げないよう警戒すべき」と述べ、高齢者の4回目のワクチン接種を進めることが重要ではないかと指摘しています。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年7月6日放送)