注目の女性騎手が初勝利を挙げました。
JRAで現役4人目の女性ジョッキー・今村聖奈騎手。
10人の新人騎手の中で、最も注目を浴びる存在です。
父親は元ジョッキーの今村康成さん。
その父の影響で、小さいころから馬が大好きだった聖奈騎手。
しかし、この世界に入ることについて、父・康成さんは不安を抱いていました。
【今村康成さん】
「やっぱり女の子やし、ちょっと無理があるんじゃないかって思われがちになるので、『そう思われないようにしないといけないよ』っていうのは伝えました。そしたら本人が、『私は女の子なのに凄いなって言われるようになるから、ジョッキーになってもいいですか』って言ったので、その気持ちがあるのであれば大丈夫かなって」
【今村聖奈騎手】
「なんか余計にじゃあやってやるよみたいな感じで。まあまあ、いい意味で闘争心を湧かせてくれるのかなっていう」
そして飛び込んだ競馬の世界。
この日、栗東トレーニングセンターに朝早くやってくる聖奈騎手の姿がありました。
【今村聖奈騎手】
ーーQ:何時起きですか?
「4時50分くらい」
聖奈騎手は、レースに向けて調教に励みます。
2020年に三冠を達成した大先輩・福永祐一騎手から、積極的に技術を吸収しようとする姿も。
【今村聖奈騎手】
「充実してるなーと思います。(競馬)学校も楽しいんですけど。こっち(栗東トレーニングセンター)はやっぱりいろんな馬に乗せてもらう機会が多いから、いい勉強になります」
厳しい世界に身を置きながら、デビュー直前でさえ楽しんでいるように見えました。
そして迎えた3月13日の阪神8レース。
デビューから2週目、17回目の挑戦でその瞬間が訪れました。
【実況】
「今村聖奈とブラビオ。その外からはキングリスティアも差をつけてくる。ブラビオ先頭だ。今村聖奈デビューから17戦目で初勝利!」
5番人気のブラビオが1着となり、聖奈騎手は、JRA初勝利を達成しました。
【今村聖奈騎手】
「ありがとうございました。たくさんの人の支えと、たくさんの馬たちが色々教えてくれたからこそ今の自分があるので、しっかり初心を忘れず地に足をつけていきたい。馬には本当にありがとうっていう気持ちもありますし、自分自身が初めて勝つことができたのですごい幸せな気持ちになりました」
JRAジョッキ-・今村聖奈、18歳。
期待の新人騎手のこれからの活躍に注目です。
(2022年3月16日放送)