交通事故の防止活動を行う日本損害保険協会が、去年、交通事故が多かった全国の交差点ワースト10を発表しました。
ワースト10のうち6ヵ所を大阪府の交差点が占めるという結果に。
どんな交差点なのか、取材しました。
■複雑な交差点…側道と本線の両方で右折可能
【記者リポート】
「こちら全国で4番目に事故が多かった西本町交差点です。南からの右折車と人や自転車が接触しそうになる瞬間が何度も見られました」
大阪市西区の四ツ橋筋と中央大通りが交差する「西本町交差点」は、側道と本線の両方を右折できるという複雑な形状となっています。
ドライバーの判断ミスが多くなるのか、ここでは歩行者と車の接触による「重傷事故」に限ると、全国で最も多い場所です。
取材した際にも、右折を急ごうとする車と横断歩道を渡る人で、事故寸前のシーンが多く見られました。
【交差点の利用者】
――Q:ヒヤっとした経験は?
「あります。車の方もあんまり左右見てない人もいるし、私は(運転手と)きちっとアイコンタクトするようにしているんです」
「自転車で私の後ろを走ってた方が渡ろうとして、車にぶつかられて」
■ワーストの「法円坂交差点」東西だけで8車線…高速の出入口も
そして、ワーストとなった交差点が、大阪市中央区の「法円坂交差点」。
東西の8車線と南北5車線が交差する巨大な交差点で、分離帯により本線と側道に分かれています。
さらに、交差点西側には阪神高速の出入り口があり、かなり複雑な車線構成となっています。
ここで最も多いのが、高速の出口付近での追突事故で、取材の際も、何台もの車が同時に車線変更を行っていて車が詰まっている様子が見られました。
【現場に詳しいタクシードライバー】
「タクシードライバーは分かるけど、よその県から来た車なんかは、どっち行ったらいいんかみたいな感じで(困ると思う)」
このほかにもランクインした場所は、交通量が非常に多く、車間距離が狭くなってしまうという傾向が見られました。
■事故が多いのは「せっかち」だから?
なぜ、こんなにも大阪で事故が多いのでしょうか?
【タクシードライバー】
「やっぱり、せっかちだからだと思う。二車線で、一方の車線の車がちょっと出したら、もう一方車もちょっと出す。慌てたって、信号赤やったら行かれないのに」
大阪府警の担当者も注意を呼びかけています。
【大阪府警交通部 阿古敏浩補佐】
「時間と気持ちにゆとりを持った行動をしていただく、しっかりと安全確認をしていただく、お互いに譲り合いの気持ちをもっていただくことを実践していただけたらなと思っています」
■去年、交通事故が多かった全国の交差点ワースト10(日本損害保険協会の発表)